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国境なきオープンイノベーション(C&D)で、世界のソフトを日本で仕上げて世界で売り抜く!

賢人の教えではなく私的経験論でしかないのですが、3つに絞る習慣を大事にしています。

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私のようなフツーの未熟者の経験で、仮説の仮説=空想に近いことにならないようにとは思いますが、一般に当てはまるかどうか、自信はないのですが、経験論としてのお話ということで、予めご了承ください。

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ベンチャー経営も、概ね15年ほどになると、選択を迫ったり、迫られたりすることが多々ありました。 もしかしたら、企業に勤めていた時にもあったかもしれませんし、継続して勤務していたら、ここ15年よりも多くあったかもしれませんが、『経営』という中でのギリギリでなければ、それほど深く考えることも無かっただろうと思っています。

だからといって、企業に勤めている人に当てはまらないかというと、自社のスタッフなどに「試しに3つに絞ったら」とアドバイスして、納得してもらったり、うまくいったケースをいくつも見てきた経験があるので、一般にあてはまる可能性は十分にあるだろうなと、体験してきました。
(もし、この3つに絞る事自体が常識であったらば、恥ずかしい、非常識な私となりますがす。。。)

ベンチャー経営者的な3つに絞るシーン

「事業計画、商品・サービス戦略」が最も分かりやすい例ではないかと思います。

あれができる、これもできる、こんなのもあるな、●●やってみたい・・・、と夢は膨らむものですが、軸をどこに置くか絞り込まないと『なんでもできるっていうけど、何できるの?』みたいな禅問答になってしまったり、特徴の無いとかコアコンピタンスが無いなどと言われたり思われることがあります。

そこで、 『できる』ではなく『やる』ことを定めなければいけない と思うのです。

『そうは言っても、うちは色々できるのになぁ・・・』となるわけですが、そこは、『●●の会社です。』のあとに『関連して▲▲や■■にも対応しています。』とすれば、なるほどと理解してもらえますが、『B、C、D、E・・・』と羅列されかつ相関性がなかったりすると、相手には1つ1つの印象が薄くなり、似たような会社や商品・サービスがあったときに、『あれはどこの会社だっけなぁ』とか違う会社のことを想定されることもあるでしょう。

例えば、『iPhoneアプリ開発やっています』『●●というゲームがヒットしました』という会社があったときに、「Androidでは作らないの?」と相手が勝手に想像してくれるような打ち出しが可能ではないかと思います。

逆の例ならば、『ソフトウェア開発やってます』『Java・C・php・perl・Rubyなど大体なんでもOKです。』『WebでもWindowsでの実績がいっぱいあります』『運用も得意ですから、監視サービスとか保守もやりますよ』・・・となると、いろいろな会社ができることを羅列しているだけでこの会社の事を覚えておいてくれるのか?と心配になります。

前者は、実はいろいろな事ができるのですが、『できる』ではなく『やる』事を3つまで絞り込み、そして、もっとも得意またはもっとも力を入れている1点を軸に伝えることで、その他の2つぐらいまでは覚えてもらえるのではないかというアプローチで伝えています。

後者は、あれも言わなきゃ、これも言わなきゃと風呂敷を広げてはいるものの、その広げた風呂敷という景色を眺めた相手には、風呂敷の中身がフラットすぎて印象が残らないということになりかねないわけです。(もちろん、違うケースというか、それがはまるお客様もいると思いますが。)

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逆に最初から1つに絞るということは、起業したからには理念として良いと思います。

但し、ビジネスとしてはポートフォリオ化しないと、1つがだめで全てがこけるなんていうこともあるわけで、IPOしたばかりのベンチャーが1つこけたら全部ダメで困ったという金融系の方のお話を何度も聞いたこともありますから、IPOに際して1つではリスクが高いからポートフォリオ化しようと、いろいろ手を広げてもポートフォリオ化できる商品・サービスが出来上がらないという事情もあるはずです。

それは、1事業に邁進してきたからこそIPOできたということに繋がるでしょうが、IPO後も含めた企業戦略としては不十分だったのかもしれません。

Googleが、「うちは広告配信会社」という位置づけにしたことで、コアのサーチエンジンだけではなく、トラフィックの発生する広範なサービスの多くを無償で提供する一方で、企業向けの有償なアプリケーション・インフラや、今後の電力事業などは、おそらくコア周辺に生まれたビジネスなのだろうと思いますし、あれこれできたはずですが、「広告」という分野で伝えることで、競合を避けたり広く使ってもらえるサービスになっていったのではないかと思っています。

もちろん、経営資源を集中して1つのプロダクトに注力することがダメなわけでは無いのですが、単純にそれを勧めたり否定することもしていません。
絞り込めていて、それがコア事業だとするならば、集中する時期も必要ですし、その周辺・相関のあるビジネスを並行できると思います。

例えば、頓智ドットのように『セカイカメラ』というプロダクトというかアプリケーションが世界に広まりつつありますが、『セカイカメラ』というプロダクトは1つの形であり、あくまでも『ARを活用したサービスによる収益』をコアとし、その形として『セカイカメラ』関連のアプリケーションを排出しているという状態、あるいは、『セカイカメラ』というブランドをPRしている状態かと思います。(井口さん、勝手な想像でスミマセン。)

技術力も高く、いろいろな事ができるにも関わらず、『セカイカメラ』という、いや、北米の方が早かったわけで『Sekaicamera』というブランド作りに注力をしてきたことと、資金調達により、そのブランド周辺のポートフォリオ化を加速させることもできる。

・・・長くなりそうなので、このあたりで止めますが、SWOT分析でも自分のハートでも構わないので、なんとか3つに絞り込み、更にもっとも力を入れる1点を定め、邁進していくことが、ベンチャー経営にとって、大事な事だと体験し、見てきたところです。

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ビジネスで3つに絞るシーン

前段が長くなり息切れ気味なのですが、分かりやすいのが営業提案で、

A. きな競合もなく、購買・契約する意向が高いお客様向け

B. 合・合見積状態のお客様向け

の2つで考えてみます。

A. では、お客様から『松竹梅でお願いします』といわれるパターンもあるかもしれませんが、そうでなくともヒアリング状況にもよりますが、いくつもの提案が可能な状態で、5つもあったら選びきれないというか時間を要することになり、1つだと、ヒアリングではわからない何かに対応できていないのではないかという懸念などをカバーしきれない気がします。

そこで、1点を要望されているときに、追加オファー=ふくらました提案をすること、いくつものパターンがあるときに、3つに絞り込む事をセットで考えるように指導をしてきました。

それにより、お客様が最もバリューがあると思った提案をチョイスしてくれるわけですが、提案をフラットにしないで、『松竹梅のうちこの竹が最も良いと思います。なぜなら~』と、バリューがあると実感してもらえる為の説明であったり、それを選ぶ為の背中を押してあげることにより、複数提案でありながら、実は1つを選んで頂くための提案になっている。
そのために、5つ・6つという意味の無い、あるいは集中できないような、迷わせるような提案をしないことが良いのではないかと。 そして、スタッフは、結果を出したことで、3つに絞るテクニック、絞る為のヒアリングやコミュニケーションのテクニックを高めることができたと実感しているようです。

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B.では、おそらく1つの要件に対して複数社ですから『ベストプライスで』『ベストな提案で』を望まれることでしょうから、出すのは確かに1つになるでしょう。 しかし、相手が受け取るであろう提案は3つ以上あるケースならば、その3つ以内に入る事を1番目に考えること=最初のフィルタから漏れる事の無い提案をする必要があるわけです。

ここで、前段のベンチャー経営での絞り込みとも似ているのですが、見えない敵というか競合先に対して、見えないが故の恐怖を抱き、『あれも、これも、・・・」という提案にしてしまうと、埋もれてしまう提案になるのではないかと考えるわけです。

『あれも、これも、・・・』は当然できるであろうことならば、敢えて書かない。

逆に『当社は、●●に強みがある』という提案とすることで、その強みが受け入れられれば3つまでに入り、最終選考に残ることができる。

実際に10社コンペで上場系大手4社を含む案件で、某コンサル企業の推薦もあり、『ライトスピードさんには、企画・発想力に多大な期待をしています』と言って頂いたので(それは、ヒアリングスキルもあったのかもしれませんが。)、そこに注力をした提案で、ほぼトップ通過なんていうこともありました。。。余談ですね。

話を戻しますと、3つに絞る相手側に立ち、どの提案を選ぼうとするのだろうか、どのような提案パターン3つを期待するのだろうか、見えない相手ではなく、相手の想像・期待する提案をプロファイリングして、その1つに注力するという1/3への絞り込みが大事なのではないかと思っています。

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以上、しがないベンチャー経営者としての経験、スタッフが実践した結果という狭い空間・時間での話ではありますが、何らかのご参考になれば幸いです。

(続編として、「経営が厳しい時の3つに絞るシーン」とか、「プライベートで3つに絞るシーン」とか、ありでしょうか?と疑問形。コメント宜しくお願いします!)

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