セミナーレポート:ECサイトにおける商品動画活用方法
本日、ケイビーエムジェイさま主催のセミナーで、「ECサイトにおける商品動画活用方法―マルチデバイス&ソーシャルメディアが動画をバイラルさせる!」というテーマで講演をさせていただきました。今日のブログはその報告になります。
今回は、これからのECサイトにとって最も重要なテーマであると個人的に考えている、商品動画とマルチデバイス対応について、ザッポスの事例を交えながら解説しています。動画をどうやって活用したらよいかわからない、という企業の担当者の方にも参考になる内容かと思います。最後にスライドも用意してありますので是非ご覧ください。
■ セミナーレポート
・ 開催日時:2011年5月25日(水曜日)10:00~12:00
・ 開催場所:ITS山王健保会館A会議室
・ 講演内容:ECサイトにおける商品動画活用方法―マルチデバイス&ソーシャルメディアが動画をバイラルさせる!
1.スマートフォン&タブレットPC市場の現状と今後
1-1.国内市場
●2010年12月時点で日本国内のスマートフォンユーザー総数は約697万人で、携帯電話ユーザーの約6.9%。※米国の市場調査会社comScore調べ。
●日本国内の携帯電話総出荷台数は前年比9.3%増の3764万台。スマートフォン出荷台数は855万台で、前年比約3.7倍に拡大し、総出荷台数の22.7%。また、2011年度のスマートフォン出荷台数は 前年比2.1倍の1,820万台で総出荷台数の46.8%。※MM総研調べ
●2010年の日本国内におけるタブレット端末の出荷台数は85万台。これが、2011年には200万台、さらに2015年には2010年の約10倍となる800万台市場に。 ※ シード・プランニング調べ
1-2.世界市場
●2010年第四半期の世界全体のスマートフォンの出荷台数は、前年同期から87.2%伸びて1億90万台。同四半期のPCの出荷台数9,200万台を上回った。※米IDC調べ。
●2011年末にアマゾンがタブレットPC市場に参入。アップル、グーグル、アマゾン三つ巴の競争が激化。
●米国の携帯端末市場では、iPhone/iPad及びAndroidを搭載したスマートフォン/タブレットPC用ゲームの2010年の売上シェアが、全体の34%を占めるまでに成長。※米国の市場調査会社Flurry Analytics調べ
2.商品動画について
●商品動画は動画広告の一部。通常の動画広告はコンセプトやブランドイメージを訴えかけるものが多かったが、商品動画は商品の特長だけを説明する、より売上に直結した動画
●ブレンドおじさんの「Will It Blend? – iPad」は代表的な商品動画の事例。
3.ザッポスの商品動画活用方法
●ラスベガスに本社を置く靴専門のECサイトを運営
●ビジネスや業績よりも、経営手法や企業文化などが話題になり、熱狂的なファンが多数いることで知られている
●CEOのトニー・シェイは、ビル・ゲイツ、ウォーレン・バフェット、スティーブ・ジョブズらと並び称されるほどの存在に
●2009年11月アマゾンが約800億円(史上最高額)で買収
●ザッポスは、世界中で一番商品動画を活用しているECサイト。その数なんと5万本
●動画のある商品のコンバージョン率は、動画のない商品よりも最高で30%も高い。
4.ザッポスの商品動画成功のポイント
●ポイントは3つの要素。手作り・短い・語りかける
●動画はすべて手作りで、1日に60~100個の動画を作成している。
●動画の尺は30~60秒。尺の長い動画は作らない。
●商品の特長を販売員が手に持って直接語りかける。商品が単体で映っている動画は作らない
●コストをかけずに、消費者が知りたい商品の特長が短時間で理解できる商品動画を大量生産。
●2009年11月頃から商品動画を始める。今ではなくてはならない重要な販促手段。
●YouTubeではなく自社のECサイト上で配信
●動画をソーシャルメディアにシェアする機能を提供
●気に入った商品動画を簡単にソーシャルメディア(twitter、facebook)にシェアできる機能を提供している
●ザッポス唯一の欠点はiPhone&iPadで動画が視聴できないこと。
●iPhone&iPadでブラウザを使ってアクセスすると、せっかく用意されている動画が視聴できない。ザッポス側が、 iPhone&iPadで動画が視聴できるサービスを利用していないから
●アプリでは視聴できるが、アメリカ国内のインターネット利用者のうち58%以上がブラウザ経由でコンテンツを閲覧している。モバイルアプリケーション経由でコンテンツ閲覧を行っているのは42%に過ぎない。※Jumptup調べ(2011/5/13)
5.バイラル動画について
●ネットで配信することを目的に制作された動画。テレビCMと動画広告は本来異なるもの●ネット上の口コミを介してバイラル(感染)していく動画
●動画は他の商品と違ってネット上だけで流通される。よって、バイラルさせる方法もネット意外には考えられない
●メールよりも最近はソーシャルメディアが主流。blog、twitter、facebookは、ネット上で口コミを広げるための三種の神器
●シェアしたい情報は①URL②サムネイル③コメント。動画は視聴すれば理解できるため、他の情報のように詳細な説明が必要ない。
●facebookが動画のバイラルに有効な理由
①フィードに届いた情報にサムネイルが表示されるので、動画だということがすぐにわかる。
②動画がすぐに視聴できる。
③「いいね!」 「コメント」 「シェア」ボタンを使って、お気に入りの動画を簡単に口コミさせることができる。
6.商品動画バイラルさせる
●せっかく作った商品動画も、ユーザーが興味を持った瞬間に見れないと意味がない。コンバージョン率を上げるためには、どんなデバイスからでも動画が視聴できるマルチデバイス機能が必須
●せっかく作った商品動画も、多くのユーザーに見てもらえないと意味がない。コンバージョン率を上げるためには、ソーシャルメディアに簡単にシェアできて、バイラルを誘発する機能が必要
●ビムーブの動画配信サービスを利用すれば、ブラウザを使って、あらゆるデバイスから動画の視聴が可能
●ビムーブが提供するソーシャル対応機能を使えば、ソーシャルメディアへのシェアも簡単にできる
●動画の視聴が終了した時点で動画再生プレイヤー内にmixi、twitter、facebookへのリンクボタンを表示
●リンクボタンをクリックすると、動画のURLがセットされた状態で表示され、コメント付きで各ソーシャルメディアでシェアすることが可能
●twitterにシェアする際、長いURLは自動的に短縮。
以上です。以下のスライドも是非ご覧下さい。
■ セミナー用スライド「ECサイトにおける商品動画活用方法」
■ セミナー動画<ダイジェスト版> ※iPhone&iPadで是非ご覧ください。
不明な点や質問などがあれば遠慮なくお問合せ下さい。