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iPadのウェブトラフィック増はビジネスの現場にいても感じる

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米国の調査会社チティカ・リサーチが、2011年12月までにiPadからのウェブトラフィックが全体の2.3%を占めるという調査結果を発表した。同社によると、2010年12月末時点のトラフィックは全体の0.83%だというから、2倍以上のトラフィック増になると予想していることになる。

http://wirelesswire.jp/Watching_World/201012101133.html

たかが2%と思われるかもしれないが、iPadが発売されたのは2010年4月3日のことだ。1年も経たずに、全体のトラフィックの1%近くを占めていることは脅威と言わざるおえない。参考までに。2010年12月末時点での0.83%という数字
は、リナックス端末からのウェブトラフィックとほぼ同等ということだ。このことからも、いかにiPadからのウェブトラフィック増が特筆すべきことかということがわかる。

私自身も、かなりの割合でiPadからウェブにアクセスしている。PCからアクセスするのは会社にいる時くらいかもしれない。移動中や外出先からはもちろん、、最近は自宅からでもPCよりiPadを利用することが多い。

このiPadからのウェブトラフィック増については、実際のビジネスの現場いると否応なしに感じることができる。動画配信サービスを始める際、iPadでも動画を再生できるようにしたいという要望が、最近かなりの勢いで増えてきているのだ。

iPhoneとiPadが発売される前までは、動画にアクセスするデバイスといえばPCだけ想定していれば十分だった。たまに携帯へ配信したいというニーズはあっても、あくまでも尺の短い動画に限られていた。ちょっと前までは、動画再生のトラフィックについてはPCだけを考えていれば良かったのである。完全なPC支配の世界だったわけである。

この動画配信の世界における、PC支配の状況を大きく変えたのが iPhoneとiPadだ。特にiPadはiPhoneよりも画面サイズが大きい分、動画の再生に向いている。また、ビムーブの動画配信サービスが、PC用のFlash PlayerやWindows Media Playerで再生できるファイル形式をサーバ上でMP4というファイル形式に変換し、サーバからQuickTimeを起動させて動画を再生するという機能を実現していたことから、7月に入ってから急にiPadにも動画を配信できるようにしたいという問い合わせがくるようになった。

当初は、PCに配信するついでにiPadにも配信したいという、どちらかというとついでにみたいな使い方が多かったのだが、最近はiPadだけに配信したいという、iPadの特長を最大限に活かした使い方も目に付くようになった。こうした現象を見ても、iPadで動画を視聴するウェブトラフィックが増加の一途を辿っているのは間違いのない事実なのである。

特定の業界だけがiPadに向けて動画を配信しているのかと言うと、決してそうではない。実に様々な業界が、iPadへの動画配信を実施・検討している。ビムーブの事例や問い合わせをいただいた業界を紹介すると、量販店、販売店、広告代理店、医療関係、金融、映像制作などがあげられる。また、意外なところでは行政。来年の4月には、ある地方行政が、ビムーブのサービスを導入してPC、iPhone、iPadで視聴できる動画配信サイトをリリースする。

すぐにインターネットにつながる上に、どこにでも持ち運びができるiPad。今後も動画配信を中心にウェブトラフィックが増加し続けるのは間違いないだろう。

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