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商社マンの営業として33年間(うち海外生活21年間)、国内外で様々な体験をした。更に、アイデアマラソンのノートには、思いつきを書き続けて27年間、読者の参考になるエピソードや体験がたくさんある。今まで3年半、ITmediaのビジネスコラム「樋口健夫の笑うアイデア動かす発想」で毎週コラムを書き続けてきたが、私の体験や発想をさらに広く提供することが読者の参考になるはずと思い、ブログを開設することにした。一読されれば「読むワクチン」として、効果があるだろう。

海外旅行・出張危険回避講座  (一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その16 ホテル ま夜中の訪問者

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海外旅行・出張危険回避講座
(一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その16 ホテル ま夜中の訪問者

 私がアフリカのナイジェリア・ラゴス駐在で赴任した1973年、ロンドン経由のルートだった。
 ロンドンが過去50年間変わらず、今後も変わらないだろうと思うのは、ホテルの酷さだ。立派なホテルは超高価だ。ふつうは、伝統という名で、古くて、高い。だから、他の国ではまあまあの宿泊費では、ロンドンでは民宿に毛の生えたようなものだ。ロンドンのホテルは19世紀から絶対的に不足しているという。

ロンドンに東横インができたら、3年向こうまで予約で詰まるだろう。

 生まれて初めての訪問のロンドンで、中の下(価格は上の下)のTホテルに宿泊した時、(当時は、飛行機は直行便はなくて、アンカレッジ経由だったと思うが)、疲れ果てて,最初の晩、眠りについた。時差で頭がグラグラしていて、とにかく夜中の12時前に、ベッドにもぐり込んだ。


(ロンドンで、安くて、美しくて、便利で、素晴らしいというホテルがあったら、教えて欲しい)
 
寝ていたら突然、電話が鳴った。私は飛び起きた。照明をつけて、腕時計を見たら、夜中の2時半だ。国際電話かと思った。
 受話器を取って、
「ハロー」と言うと、
"Hallo! .Are you a gentleman?" (こんなの分かるよね。『あなたは紳士ですか?』で、中学の英語だ。だけど、夜中の2時半に寝ていて、若い女性?から、突然、こんな質問をされても...。
「ええっ、I don't know」って、答えたら、電話が切れた。これは何なんだ。私の時差ボケの頭をグチャグチャにする意図だったのだろうか。あるいは、「はい、私は紳士です」と言ったら、どうなるのだろうか。これを考えていたら、時差ボケも加わって、朝まで寝られなくなった。夜中に、ホテルの内線で、若い女性が、かたっぱしから、部屋に電話を掛け回っているのだろうか。

 ニューヨークの駐在していた人から聞いた話だが、HIVが大問題になったころ(今も大問題だが)、日本からお客がニューヨークに到着し、ホテルにチェックインして、昼食や夕食やコーヒーなどを伴にしていると、何気なく、こう言ったそうだ。

「ニューヨークで、遊ぶと、"1個だけ弾が抜いてあるロシアンルーレット"と同じだそうです。いくらヘルメットを付けていても、様々な他の病気や皮膚病などをいただくことになるとのことです。それと、ホテルの自室に、通りの「夜のお姫様」を招待すると、病気は3種混合で戴き、財布からお金を抜かれたり、怖い兄ちゃんが怒鳴りこんできたり、パスポートや名刺を盗られて、後々まで強請られることもあるそうです」と、誰かれとなく、すべてのお客に話し、気分を殺いだという。

 私は日本側で、出張予定者にこの話を受け売りして話し、活用させていただいていた。ここで書いているのも、同じような意図だ。
絶対に、ホテルの自室に他人を入れてはいけない。とんでもないことになりかねない。約束していた後払いの料金も、名刺やパスポート、あるいは名前を教えるホテルの内通者などで、こちらの実名を知られてしまうと、突然料金の値上げを要求されても、断れない。おまけに、ホテルのシングルの料金が、ダブルに変わって請求されることもある。

 防犯カメラでガードは固くなっているが、ホテルの中には、未だに自由に部屋の前まで誰もが入ってこれるところも、未だに多い。ホテルのボーイの副業が夜の紹介というのもあるが、危険性は極めて高い。

ポイント
(1)自分のお客に万が一のことがあってはという老婆心からこの話をわざわざしていた。
(2)国によっては、買春は極めて重い罪に問われたり、公安関係に尻尾を握られることになったりする。公安の手下だったりするかもしれない。
(3)ロシアンルーレットを忘れてはならない。今も同じだ。最悪のお土産を家族に持ち帰ってはいけない。

 

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毎日、自分の思考を即書き留めることで、なぜ創造力が強化されるのだろうか?
アイデアマラソンでは、今日思いついたことは、今日書いておこうというのが原則だ。だから、明日は明日の思考を白紙の状態から始めることになる。毎日、白紙(スクラッチ)の状態から脳に思考のプレッシャーを掛けることになる。それを、毎日、毎日続けていると、脳の思考のヒントに対する感度は、極めて高くなる。つまり、ちょっとしたことでも、連想、空想して、ヒントを見つけ出す能力となるのだ。
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