プロセス、戦略、人間学の視点からプロジェクトを眺めます。

「型」が重要である5つの理由

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武道の世界では、習熟のプロセスが『守破離』としてよく表現されます。元々は茶道で言われはじめたことのようですが、「道」といわれるような一つの世界を突き詰めていくものには、共通したプロセスということができます。

このプロセスの中でもっとも重要なのが「守」です。この守の段階がなければ、その先の「破」も「離」もないからです。では、守の段階では何をすればいいのか。それは「型」を学ぶということに尽きます。では、なぜ「型」が重要なのでしょうか。

  1. 原理を学ぶことができる 型の多くはとてもシンプルです。シンプルすぎて、それが使えるとは思えないかもしれません。なぜ、こんなにシンプルなのか。それは、複雑な事象、動きの奥にある原理と原則はとてもシンプルなものだからです。複雑なものは、単純なものが組み合わさり、派生したものにすぎません。入門者ほど、複雑なものをやりたがります。そのほうが見た目にカッコいいし、派手だからです。しかし、原理原則さえ身につければ、そこから複雑なものを生み出すことはカンタンなのです。
     
  2. 力を維持することができる 忙しくて練習する時間はあまりとれないはずなのに、なぜかめちゃくちゃ強い。そんな先輩がいました。その先輩がいうには「型を練習していれば、そんなに多くの練習をしなくても力は落ちないんだよ」ということでした。練習は量も大切ですが、質の悪い練習で量をこなしてもあまり効果はありません。それよりも、原理と原則が凝縮された型を練習することで、力を維持することができます。
     
  3. 不調から抜け出すことができる 先日、引退した松井秀喜選手は、スランプに陥るとかならず「素振り」に立ち戻ったといいます。長嶋監督に電話で素振りの音を聞いてもらったというエピソードは印象的でした。型はシンプルであるがゆえに、ごまかしがききません。自分が基本からずれていれば、違和感としてそれを知ることができます。逆に、スランプに陥ったときに、いろんなトレーニングを試してみたりすると、なかなかスランプから抜け出せないことも多いのです。
     
  4. 勘を取戻すことができる どんな分野でも、長い間遠ざかっていれば、勘が鈍るのは当然です。以前は当たり前にできていたことができなくなっています。しかし、いちど身につけたものは、必ず身体の中に残っています。それを呼び覚ましてやればいいわけです。このときにも型が役にたちます。型を練習することで、眠っていた力がよみがえってくるんですね。
     
  5. 後世に伝える これがもっとも大切なものかもしれません。型には原理原則が凝縮されています。さらに、そこには新たな工夫も加えられ、より洗練されていきます。この積み重ねられた智恵をもっとも効率よく、後世に伝えることができるのが「型」なんですね。型がなければ、あらゆる智恵と技術は受け継がれないまま、廃れてしまうでしょう。型は先人の暗黙知を形式知化したものといえるかもしれません。

このように、型にはさまざまな効用があります。しかし、やみくもに型を練習すればいいかというと、そうではないんですね。

型にはかならず意味があります。この意味をしらなければ、型も役に立たないわけです。この意味こそが「極意」とか「秘伝」とかいわれるものです。型だけまねられても、意味さえ教えなければ、極意をまねられる心配はないわけです。

ビジネスにも同じです。どんな仕事にも型があります。型の重要性を知り、型の意味を知ることが、成果を上げるための確実な道です。

あなたの仕事、専門分野における「型」とはなんでしょうか。

その型を学び、意味を考える。一見、遠回りに見えるかもしれません。しかし、愚直に取り組んでいれば、自分が進んできた道のりに驚く日がきっとくるはずです。

 

芝本秀徳の「仕事塾」開講 各回 先着20名限定

仕事や勉強の成果は「方法を知っているかどうか」にかかっています。言いかれば、型とその意味を知っているかどうかなんですね。

しかし、ビジネスの現場では型とその意味を教えてもらえる機会はそう多くありません。自分で学ぶ、盗むしかないのです。私もそれらの型を手に入れるまでは、かなりの苦労と試行錯誤を重ねました。

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そこで、仕事と勉強の方法、型とその意味を伝授する「仕事塾」を開講します。

  • 第一回 成果を最大にするタイムマネジメント
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  • 第四回 人を動かす!人間関係の築き方
  • 第五回 知識を何倍にも運用できる勉強法
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と、私がこれまで学び、試行錯誤をし、実際に成果を上げてきた6つのテーマについて、具体的な「方法」とプロセスをお伝えします。ご興味のある回だけでも受講可能です。

これらの6つのテーマはどれが欠けても仕事はうまくいかないという最も重要なものです。逆にいえば、これらのテーマの方法を身につければ、かなり有利だということができます。この仕事塾でお伝えするのは、理論的な背景があり、かつ現場で使えるカタチにしたものです。さらに、ビジネスパーソンの方に受けていただきやすい、時間と価格設定にしました。

先着20名に達し次第、締め切りますので、こちらのページからお早めにお申し込みください。

Comment(2)

コメント

ardbeg32

「これこれの管理表作って、継続してメンテしておいて」って依頼しても、それで管理することにどういう意味があって、管理した結果何をしなければならないかを理解しないでその依頼を受ける人はまるで頓珍漢な管理表を作ってきます。
訂正のためにこの管理表は何の為、を伝えても、そもそもどんな仕事にも意味がある事自体を理解していないので、訂正箇所しか頭に残らずいつまでたってもこちらが求める品質の管理表を上げてこれない・・・
挙句、意味がわかってないから、管理表に基づいて管理をお願いしてても、こちらが定期的にチェックしないといつの間にやらフェードアウト。定期的にチェックすると意味がわかってないからまるで頓珍漢な内容を書き込んでいても何一つ疑問に感じない。
それでも本人は「愚直に一生懸命仕事しているから評価してくれ」と考えてるので、口を開くのも億劫です。

>ardbeg32さん
それは大変ですね。

>訂正箇所しか頭に残らずいつまでたってもこちらが求める品質の管理表を上げてこれない・・・
これはよくあります。
指摘されたところだけ直しても、全体として意味をなしていなければならないということを理解してないんですね。

これはもうひたすら「意味」を説くしかありませんが、その意味を理解してもらうために、逆に任せる範囲を広げるというのも手かもしれません。自分で痛い目にあってやっと意味がわかるということもあります。痛い目の程度にもよりますが・・・^^

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