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ケンブリッジ語録#38 「答えるべき問」を設定せよ 

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僕が勤めるコンサルティング会社、ケンブリッジには、厳しいプロジェクトの現場で生まれてきた「語録」がある。
今回はこれ。

「答えるべき問」を設定せよ

語録画像.jpg

僕らは普段変革プロジェクトをお手伝いしている。

変革プロジェクトは本当にやることが多い。全部やろうと思うと全く時間が足りない。優先順位をつけて効率よく、無駄がないようにタスクを進めないといけないのだが、これが難しい。

  • 何を調査するのか
  • どこまで厳密に調査するのか
  • どんな分析をするのか
  • 何が示唆として出せれば良いのか
  • どこまで現場の意見を聞けば良いのか
  • 施策の勝算はどこまで見極めるのか
  • 現場への説明はどこまでやるのか
  • 社長やステークホルダーに何をどこまで説明するのか
  • こっちのタスクと、あっちのタスクどっちを優先させるべきなのか
  • どこまでやったら調査完了といえるのか
  • ・・・

どうすれば上手く判断できるのだろうか?これに悩んでいた頃、当時のプロジェクトのリーダーにこう言われた。

「結局さ、"答えるべき問"に答えを出すのが俺たちの仕事なんだよ」

プレゼンでも、討議でも、資料作りでも、分析でも、提案でも、プロジェクトでもなんでもそうなのだが、相手が抱くであろう素朴な疑問を考えて、それに答えられるように仕事をすればいい。という事だった。

「それが最も無駄がなく仕事するコツだよ。求める答えを出すために、最低限のことだけをやればよくなるだろう?無駄にやり過ぎることもなくなる。問に答えが出せるなら、それでいいんだから」とリーダーは説明してくれた。



・・・例えば、「PJのキックオフ」なら、参加者はどんなことを疑問に思うかな?

  • 結局、前回のPJと何が違うの?
  • 結局、3月末にどんな状態になっていればいいの?
  • で、俺たち何すりゃいいの?

・・・だとすると、これに答えられるようにキックオフの準備をすべきだな。



例えば、「課題分析の報告」なら、社長はこんなことを疑問に思うだろうか?

  • 結局、売上が1.5倍になったらウチのシステムは耐えられるの?
  • 結局、うちのシステムの状態はいいの?悪いの?
  • 結局、最も解決すべき問題はなんなの?
  • で、なんでこんな状態になってるの?どうして改善できなかったの?

・・・だとすると、これに答えられるように分析を進めるべきだな。


という感じだ。プロジェクトではしょっちゅうこれを考えている。例えば、あるITPlanningのプロジェクトで書き出した「答えるべき問」はこんな感じ。社長への報告を意識して、社長が知りたいであろうことを想像して書き出している。

download.jpg

これが、「答えるべき問」と言っているものである。

ポイントは、
相手が抱きそうな素朴な疑問を思い描くこと
結局、何が知りたいんだろうか?
結局、何がわかれば良いんだろうか?
を考えること。

たまに、「相手が考えていることなどわかりません」という若手がいるが、もし相手が知りたいことが何か考えられないなら、非常にリスキーな状態であると自覚した方がいい。結局、プロジェクトだろうが、小さなタスクだろうが、全部に適用できる考え方だと思う。

コンサルタントIさんのコメント

今回の語録で思い出したのが、
PMの桑原さんが「振り返り」と称して、日報に問いを書きまくってたこと。

  • 合宿が失敗するとしたら?
  • ケンブリッジが最大の価値を出すためには何が足りてない?
  • 根っこの課題は何だ?

とか、
問いは全部で30個くらいあった気がする。


正直、初めて見た時は「なんじゃこりゃ」と思ったけど、
あの問は「答えるべき問」だったんだなと思いました。

コンサルタント谷澤さんのコメント

これ、新宿のPJで実感しました。

社長報告に向けて、白川さんが10個くらいの本質的な問いを設定し、それに答えるための調査&まとめ方をしました。

  • 今までいくらかかったの?
  • 続けた場合、中止した場合いくらかかるの?
  • システムの品質はいいの?
  • 結局このPJ続けたほうがいいの?止めたほうがいいの?
  • ・・・

今振り返ると、調査対象が圧倒的に多い状況で、よくあそこまでFACT込みで整理できたなぁという感じです。答えるべき問があったらできたんだと思うのです。

「明確にこの問いに答えるために~な調査をして~にまとめる」というのが最初から見えていれば、当然効率的に進められます。この進め方を見て、上流フェーズの進め方が分かった気がします。

余談だが、ここで登場する白川は、オルタナティブブログで「プロジェクトマジック」の記事を書いている白川である。彼の記事は独特の切り口で面白い。


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