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国際ローミング料金“まだ高い”ーーEUのレディング氏

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携帯電話オペレータの課す国際ローミング料を規制するという今年春のEU側の動きを受け、いくつかのオペレータ側はローミング料金を値下げした。それでも規制に前向きな情報社会担当委員のViviane Reding氏はこれを「不十分」と一掃し、欧州市民を対象としたアンケート調査とともに、現状に満足していない見解を強調している。

欧州委員会(EC)が、オペレータの貴重なドル箱である国際ローミング料を快く思っていない話を以前のエントリで書いた。これを受け、英Vodafoneをはじめオペレータ側はそれぞれの回答を打ち出し、努力している姿勢を示した。

先週、EUは25カ国で行った国際ローミングに関するアンケート調査を発表、国際ローミングに関するQAも更新した。

アンケート調査だが、携帯電話ユーザーのうち、「外国に行く際に携帯電話を持っていかない・外国ではスイッチを切る」と回答した人は15%。「SMSしか利用しない」は21%だった。外国で利用しない理由は「高い料金」が81%となり、51%が「ローミング料金が安ければ利用する」と回答したという。国際ローミング料金に関するEUの介入については、70%が「介入が必要」と回答したのだそうだ。

EUによると、EUの携帯電話ユーザーが外国での通話に費やす料金は、平均して毎分4~6ユーロ。高い場合、12ユーロを超えることもあるという。

実は同じ日に、モバイル業界団体のGSM Association(GSMA)も同じテーマでプレスリリースを発表している。それによると、EUの国際ローミング料金は、1年前と比較して22%下がっているという。平均料金は、1年前の0.83ユーロから毎分0.65ユーロに下がったという。EUの平均値と著しく異なるのは、EUは全加盟国(25カ国)を調べているのに対し、GSMAのデータは19カ国だからだろうか。

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