オルタナティブ・ブログ > 欧州の視点 >

あまり紹介されることのない欧州系ITニュースが読めるブログ

ヴィトンだけではない? シャンゼリゼにあるトヨタのショールームを訪問

»

11112005_001_s11日・金曜日、フランスは休戦記念日の祭日だった。たまたまシャンゼリゼ通りに行ってみたところ、しばらくの間閉まっていたトヨタのショールームがオープンしているのを発見。さっそく入ってみた。

入ってすぐに目を引いたのはPM(Personal Mobility)。今年の東京モーターショウで目玉の1つだった(少なくとも欧州のTVでは)「i-swing」のベースでもあり、2003年の東京モーターショウで初展示されたモデルだとか(写真左)。

中央には、Yaris(日本の「Vitz」の欧州ブランド名)が。その横には、F1レーサーのヤルノ・トゥルーリ氏のためのYarisプロトタイプ(非売品)が並ぶ(下の写真で左上)。また、入り口右手には、ENDOという新ブランドのコンセプトカーが展示してあった。今年のフランクフルトのモーターショウで披露されたモデルとのことです。

もちろん、欧州でこの夏に販売開始となった「AYGO」の姿も(下の写真で左下)。ロンドン在住のアーティストAkiko Kannaさんが特別にデザインしたカラフルなバージョンが置いてあった。AYGOは、同社が欧州で販売する車としては最小サイズで、長さ3メートル41センチ。狭いパリの路地にもぴったりだ。価格は最低価格で8500ユーロから。日本円だと、約110万を超えるぐらいですね。

11112005_009_s 11112005_002_s
11112005_005_s 11112005_010_s

奥には、ハイブリッドカー「Prius」を縦半分に切り、わかりやすく仕組みを説明した展示があった(上の写真、右上)。欧州では環境にやさしい車への関心は高いとのことで、やはりここが一番込み合っていたようです。

このショールーム、名前はLe Rendez-Vous Toyota。テーマは“today tommorow toyota”で、いまと将来のトヨタを見せる空間なのだそうだ。このようなショールームは、欧州ではパリだけという。その理由は、「1年間に1億8000万人(が訪れる)という潜在性、他の都市にはない国際性」とブランドエクスペリエンス・ディレクターとしてここに常駐しているEva Zieglerさん。一時リニューアルのために閉鎖していたが、10月27日に正式オープン。以来、2週間ちょっとですでに累計10万の人が立ち寄り、1日1万人来場者があった日もあるという。

Evaさんによると、ここの特徴は、セールスの場ではなくトヨタを知ってもらう場であること。ショールームの設計を手がけたのは、Ora-Itoというフランスのデザイングループで、彼らが得意とする白とDu Pont Corianという素材が利用されています(ここでしか買えないグッズ、Ora-ItoデザインのキーホルダーもCorian製)。

ペーパードライバーの私、車のこととなるとさらに疎いのだが、Le Rendez-Vous Toyotaは私のような人間でもふらっと入れて楽しめる、なかなかおもしろい空間に仕上がっていた気がする。まだオープンしたばかりだからか、同じシャンゼリゼ通りにあるフランスの自動車メーカーのショールームよりも人が入っていたし、来場者が大人も子供も熱心に見入っている様子も印象的だった。また、説明員がいないこととパンフレットがないことも新鮮でした。各展示のそばにはコンピュータ端末が設置してあり、来場者はセルフサービスでタッチパネル式画面による説明を見ることができます。パンフレット希望者は、店内にある端末から自分の名前や住所などの情報を入力すれば、自宅に届くという仕組みのようです。

欧州には、プジョー、ルノー、シトロエンを持つフランスを初め、隣は自動車の国、ドイツもあります。そんな中でのトヨタのシェアは10%前後とのことです。私の父(ペーパードライバーではない)は、フランスに遊びに来るたびに、道路両側にびっしりと駐車している車を見ては感心しています。なるほど、ドイツに行くと、車が大きく、きれいになったなーと思いますが、フランス(パリ)は小型車が多い気がします。

Comment(3)