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【Something】GarageBand for iPadでiPad 2が必要になるとき【The Beatles】

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 GarageBandでは足りないという人のために、FL StudioのiOS版が出てくるそうで、そのスペックと動画が公開されていました。128トラックまで使えるそうで、シンセも豊富なようですし、さらに、ピアノロールの編集も可能。これは期待できそうです。

 それはそうと、Abbey RoadをGarageBand for iPadだけでカバーする挑戦。さらに1曲追加しました。最後まで、できるだけまじめに取り組んだものです。よろしかったらどうぞ。ジョージ・ハリスンの「Something」:

 この曲は3分を超え、小節数も100以上、8トラックをフルに使っています。iPadでの性能限界ギリギリまで使っているので、これ以上の長さ、密度で曲を作るのはたぶん無理なんじゃないかなと思ってます。具体的には、「パフォーマンスを最適化しています」のアラートが変更をするたびに現れて、それぞれ数十秒ずつ待たされる。iPadの空き容量を作ってもそうなので、CPUとメモリの性能限界なのでしょう。

 そんなアレですが、制作手順を紹介しておきます。

・まず、イントロだけでもやってみようと、イントロのタムまわし、ピアノとギターだけをやって、2週間くらい放置
・次にドラムを入れていく。Drumsで1パートずつ重ねていくのでなんとかなるのだが、転調するところで、♩♩(ベードラ)♫♫(ハイハット)のバックでドコドドコドと鳴っているタムに、指がついていかない
・そこで、BPMを遅くして入力し、それをつなげていく方法をとる。三連だけたたいて、それを細かく刻んでつなげていくのだ
・でも音が大きくなりすぎたり小さくなりすぎたりして、音量調整がむずかしい。ベロシティを後で調整できないのはちょっとつらいかも
・細かいフレーズをつないでいくときは、2トラック分を使って、切り貼りしてつなげるのが吉。あとで不要になったトラックは消す
・ストリングスは、Hollywood Stringsを使用。「I Am the Walrus」でやったように、Pitchモードで、ビートルズっぽい弦のチョキングというかスライドというかグリッサンドというかを再現できる
・ピアノは特に問題なし。難しくない
・ベースはヘフナーのバイオリンベースがそのままアイコンになってるLiverpoolを使用。モコモコしたポールっぽいフレーズはこれでOK。ポールはスライドやチョーキングを多用するので、ピアノロールよりもベースのフレットを模した、GarageBand for iPadのようなインタフェースが使いやすい。でも、1弦の最高音とかは足りないので、そこだけとある方法を使った
・ScaleモードのMajor Pentatonicを使うと、1オクターブくらい音域が上がることを利用した。使える音階には限りがあるが、チョーキングでごまかす
・ギターソロも同様。ギターはSmart GuitarのRoots RockとClassic Cleanを使用。トーンコントロールができないので細かい音色は設定できないのだが、フレージングは似せることができる。最高音域ではScaleのMajor Pentatonicを使用。これだけで弾けるのなら最初からやりたいけど、チョーキングが全音までなので、そうもいかない
・サイドギターはコードプレイなので、クォンタイズは使わず、ダウンストロークとアップストロークを意識的に変えながらやっている。でも、Notesモードでは指板を押さえるとそこで音が出てしまうので、押さえる順番を細かく変えなければならない。なので、数小節単位で切り貼りしている
・オルガンは、Soul Organl。転調の直前でロータリースピーカーをSlowからFastに変えているのはわかるかな?
・最後にボーカル。ここまでで既に7トラック。ポールがやっている高いパートを入れる余裕がない。そこで、カミサンに土下座して、そのときのジョージのパートを唄ってもらった。イヤフォンを片耳ずつ入れて、iPadマイクに吹き込んだ。バランスがうまくいかなくて何度か録り直した。

 といった感じ。自分的には力作なのだがいかがでしょうか。結論的には「このプロジェクトファイルをiPad 2にもっていって試させてほしい」です。

 最後まで迷ったのが、iPadを2台同時に走らせてコーラス部分を補うこと。でもそれだとズルになっちゃうからなあ。

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