待望のあの楽器「イノセンサー」――音作りしやすいFM音源、ポリフォニック、MIDI再生、ピッチベンド、無料、えっと、何ができないんでしたっけ?
ずっとβテスターをさせてもらっていて、もうかなりのところまで完成度が高まっていながらなかなか製品版がリリースされずにやきもきしていた「あの楽器」がでてきました。白魚PのP名を持つ、近藤さんの作品です。名前は「イノセンサー」(App Storeへのリンク)。「あの楽器」のインスパイア元となった3DPV「Innocence 3D PV」の動画作成者が提案した名前を使っています。
「あの楽器」の基本的な機能である、画面のどこかを押すと音がなって、幾何学図形がそこから周囲に展開していく、というのはもちろん、iPhone楽器としての機能が充実しまくり。
「あの楽器」ファンだけにかぎらず、すべてのiPhone楽器ユーザーに導入してもらいたいくらいのできばえなのです。
音源はFM方式。オペレーターやアルゴリズムは、PCに使われていたFM音源チップと同じ仕組みなので、「パソコンのFM音源」でノウハウをもっている人たちにとっては絶好のおもちゃ。そのときに培ったパラメータがここで役立ちます。ネット上にある、この音ならこの数値で、といった情報も、イノセンサーでの音色作りに流用可能ではないでしょうか。
しかし、この音色作りがまた、使いやすいんですよ。8つのアルゴリズムからどれかをまず選び、周波数比、出力レベル、エンベロープ、波形タイプを指定していくのですが、それぞれの場面で単音と和音のテストが可能。エンベロープもビジュアルに表示されてわかりやすい。完了すると、名前をつけて保存ができて、それがユーザー音色となります。
演奏モードもユニークな機能があります。4音のポリフォニックなのですが、鍵盤をたたいたあと、その指をスライドさせると音程が上下に動きます。いわゆるピッチベンドですね。ここはouiLeadと似た仕組みなのですが、その上下幅はかなりあるのでトリッキーなプレイができるのも魅力。
さらに、指定したURLからのStandard MIDIファイル(フォーマット0)の読み込みによる自動演奏もできるのです。
これが無料だなんて、信じられないと思いませんか?
ところで、きょう発表になったGoogle Web Elementsを使ってみました。