初音ミクでヒット曲を生む方程式
ネットを散策していたら、“The Complexity of Songs”「楽曲の計算複雑性」という、1984年の論文がリンクされていたので読んでみました。なんと、TEXの創始者であるドナルド・クヌース教授のジョーク的論文。
PDFで全文を読めますが、その要点が、Wikipediaに掲載されています。
The article capitalizes on the tendency of popular songs to evolve from long and content-rich ballads to highly repetitive texts with little or no meaningful content.
計算式まで作られており、曲の長さやテキストの多さにより楽曲の複雑性は増すが、リフレインの多用により、その複雑性を抑制することが出来る、というのがその趣旨です。
その例として、KC & The Sunshine Bandのヒット曲“That's The Way”がピックアップされていて、笑えます。
この曲、聴く分にはいいんだけど、カラオケで歌ってるとあまりの中身のなさに意気消沈しちゃいます……。
一方、ニコニコ動画の初音ミク、鏡音リン・レン関連動画のヒット作品の条件として、なるほどなあと思える指摘が2ちゃんねるにありました。
・アップテンポでリズムがはっきりしている
・声の調整が上手い
・どことなくアニソン/ゲーソン/エロゲソンっぽい
・オケのまとまりがよい
・適度にネタが混じっている
・サムネにインパクトがある
・作成者の知名度
・タイトルが分かりやすい
・前奏が短い
・弾幕要素がある
もちろん、いいメロディー、いい歌詞ってのは当然の前提としてあると思いますが。
イントロを短くってのは、はやくミクやリンの歌声を聴きたいというユーザーにとっては必要かも。
クヌースの公式では、この中の「弾幕要素がある」というのが相当するかもしれません。ニコニコ動画ならではのポイントですね。