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プロのオリジナル曲を初音ミクにうたってもらった

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 CloseBox and OpenPod読者のみなさま、あけましておめでとうございます。今年の初初音ミクでございます。

 9月に「un voyage de la musique」でCDデビューしたばかりのボサノバ/シャンソン歌手、ricolaさんの楽曲を、初音ミクのボーカルに入れ替えるプロジェクトってのをやってました。

 彼女から、「わたしの曲、ミクちゃんに歌わせてほしいんだけど」という依頼があり、「おもしろいね。やらせてやらせて」と、トライしてみることにしたのでした。「諸事情」でJASRACには登録しておらず、彼女の作詞・作曲なので、公開もできるというわけです。

 彼女のプロフィールを所属事務所のページからコピペしておきます。

幼少の頃より音楽活動をはじめ、Jazz vocalist 大野えり氏に師事。 米国“Berklee colledge of Music”へ留学、世界各国のミュージシャンとセッションを重ねる。 帰国後はセッションミュージシャンとして、J-wave jingle歌唱、メディアアーティスト 豊崎洋二氏とのコラボレーションなど、ジャンルを超えて活動。 2004年より“ricola”として、自らが作詞・作曲したオリジナルシャンソンを中心に楽曲の制作を始める。 2007年9月29日 1stアルバム「un voyage de la musique」をリリース

 ricolaさんからは、オケのCDと譜面をもらい、そこから初音ミクのボーカルをVOCALOID Editorで入力していきます。

 MIDIデータをもらえれば楽は楽なんだけど、CDでも別に苦ではないです。まず、だいたいのBPMをとって、MP3化した元曲(ボーカル入り)を聴きながら、譜面で入れた音符を調整していきます。

 DAWはいつものGarageBand。オケとボーカルを合わせることだけなので、作業はとても楽。VOCALOID Editorの作業が一区切りつくたびにWAVE吐きだしして、GarageBandにインポートし、BPMを微調整したりします。ある程度フィックスしたら音量調整をやってしまうことも。

 初音ミクの声は、雰囲気のある元のボーカルとは声質がまったく違うので、ricolaに似せようとかいう余計なことは考えずにすみましたが、詞が聴き取れる程度にはっきり歌わせようとは努力しましたけど。

 あとで本人に聴いてもらったら、サビの速いパッセージの部分はスタッカート気味にというアドバイスがあったので、そのとおりに。

 ricola本人からは、「ああ。ミクちゃんが、ワタシの書いた曲を歌ってる。ストレートに嬉しい。ありがとうございます」との言葉をいただきました。やったかいがあったというもの。

 結果的に昔のフレンチポップスっぽくなったのではないでしょうか。ぜひricolaご本人の歌と聴き比べてみてください。

 彼女のデビューアルバムから何曲かが、MySpaceのricolaページから聴けます。アルバムはAmazon、主要レコード店などで発売中。

関連リンク:
アーティストページ
MySpaceのricolaページ
441music co.,Ltd

 JASRACに登録されたらひっこめることになるかもしれませんが、すくなくともそのあいだはお楽しみください。

 こういうふうに、プロの歌手が、ボーカロイドを使って自分の持ち曲をニュートラルに聴いてもらうような流れってのもおもしろいですね。

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