日本的Kindleの姿は電子辞書なのかも
既にこの記事で指摘されてしまったのでアレですが、Amazon KindleのライバルとなりそうなプラットフォームとしてニンテンドーDSと並ぶものと書いたのは、電子辞書のことでした。
Kindleの特徴の1つに、Wikipedia機能を内蔵というのがあります。つまり、電子辞書があることを1つのウリにしているわけです。だったら逆もありではないでしょうか?
電子辞書というのは、シャープの電子手帳の時代からコンテンツの1つでしたが、ソニーが出していた、8センチCD-ROMの電子辞書ってのもありましたね。もっとも、ソニーは電子辞書からの撤退を余儀なくされてしまいましたが。
ソリッドステートなメモリをベースにした現在の電子辞書ですが、すでに電子書籍リーダーとしての機能を備えつつあるようです。
・ダウンロードコンテンツが扱える“ネットワーク電子辞書”、SIIから
このSIIのネットワーク電子辞書は、
インターネットを通じて入手して対応する各種eブックやニュース記事を本製品に転送して利用できる。このソフトはWordやPowerPoint、Acrobatなどのファイルを本製品で扱えるフォーマットに変換するコンバート機能も有している。なお、両製品の付属CD-ROMにはチャールズ・ディケンズの「A Christmas Carol」など50編の英語小説が含まれている。
ということで、オフラインでですが、電子書籍を読む能力を持っているわけです。
縦書きが表示が可能か、というのはちとわかりません。英語小説を収録ということから、英文のみの機能かもしれません。
カシオのXD-GW/SW/STシリーズには、コンテンツプラスという機能があります。
「エクスワードテキストローダー」というソフトを使い、本体の内蔵メモリかSDカードにプレーンテキストファイルを転送し、読むこともできます。青空文庫を使う用例も書かれています。残念ながらWindowsのみ。
シャープは、自社でSpace Townブックスを展開しており、電子書籍の展開には最も力を入れているようです。読めるのは、シャープの独自フォーマットであるXMDFとプレーンテキスト。こちらは縦書き表示も可能。
この3社が日本の電子辞書市場をほぼ独占しているわけです。電子書籍の機能については、ちと宣伝が足りない気はしますが、化ける可能性はまだおおいにあると思います。
そのためには、シャープがSpace Townを開放して、3社共同プラットフォームを作るくらいのことはしたらいいのになあ、と考えるのですが。
シャープには、その前にPC用ブンコリーダー(XMDFリーダー)のWindows Vista対応(そしてMac対応も)を実現してほしいものです。最新Mebiusにはブンコリーダーじゃなくて、FlipViewerがバンドルされているのが気になります。
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