MP3からコードを抽出して、初音ミクに弾き語ってもらう
ニコニコ動画の初音ミクを見ていて感じるのは、どうも「おっさんほいほい」率が高いような気がすることです。Wikipediaの初音ミク項目で引用されているITmedia岡田有花記者の記事に書かれているとおり、「初期DTM世代の回帰」というのはあるのかもしれません。
でも、DTMリテラシーのない、(アコギじゃなくて)フォークギター弾き語り系の人たちがいきなりバンドサウンドを耳コピーするのはちょっと難しいかもしれないです(たいていはできると思いますけど)。ありものMIDIを使う場合も、そのMIDIファイルそのものが流通していない場合、初音ミクのボーカル入れは困難です。
せめて楽曲からコードがとれればなあ、と往年のフォーク少年は思うことでしょう。
2ちゃんねるのDTM板をしばらくぶりに散策してみたら、そんな人に最適なソフトがありことを知りました。Windows専用ですけど。1つは、カワイのバンドプロデューサー。2万円弱のソフトで、音楽CDからコードを検出してくれます。試用版がダウンロードできるので、試してみてはいかがでしょうか?
ただ、これはCrossOver Macと互換性がなくて、インストール途中ではねられます。
もう1つは、カンタン系音楽ソフトの超老舗、Band-in-a-Boxが持っている「Audio Chord Wizard」という機能。日本ではなぜか未発売の最新版「2007.5」にしか入っていないもので(と思っていたら、日本語版が11月16日発売ですと。リンクはこちら)、こちらはバンドプロデューサーと違い、MP3、WAV、WMAといった形式も認識してコードを解釈してくれます。
こちらはCrossOver Macでインストールできました。なので、CrossOverミク派の人もだいじょうぶ。
ためしに、「みくみくにしてあげる」のコードをとってみました。ちょっと細かくとりすぎているところはありますが、自分で修正しながら弾いていけば、弾き語りもできることでしょう。最初はMP3からやってみたのですが、途中でエラーがでてしまったのでWAVで再トライしたらOKでした。
Band-in-a-Boxなので、このコードに合わせていろいろな音楽スタイルのバッキングを試し、それをMIDIやWAV吐き出しもできます。これでラフな部分を作っておいてからほかのDAWソフトで作り込んでいくというやり方もありますね。
取り込んだコードでユーロービートのスタイルで「みっくみく」することもできますよ。
そういえば、10数年前のCD-ROMエデュテインメント全盛期に、CD-ROMのBGMをすべてBand-in-a-Boxで作っていた強者がいましたなあ。
P.S. Band-in-a-Boxのコード抽出機能がついた日本語版が出るそうなので、ぜひ初音ミクキャンペーンをやってほしいですね。いま買おうという人はそういう人たちだと思うので。あと、価格が為替レートで見ると割安なので、待てる人は日本語版を買いましょう。