「ダ・ヴィンチ・コード」とMacと「聖ヨハネの紋章」の謎を解く
日曜日、映画「ダ・ヴィンチ・コード」を家族で見てきました。Appleの純正キーボードを使っている人は、キーボードの最下列の左から3番目をご覧下さい。ハム・トンクス扮するラングドン教授が解説していたイコンの1つに、このCommandキーが含まれていることに気づいた人はいるでしょうか? Unicodeで2318番の記号です。
このCommandキーについて調べてみたところ、“Command Key Truth and Fiction”というページに解説がありました。これは、もともとスカンジナビア半島のバイキング由来の「Saint Hannes Cross」「Saint John's Arms」(聖ハネスの十字、聖ヨハネの紋章)という記号で、スウェーデン出身の開発者がMacに持ち込んだのだそうです。その意味するところは「名所旧跡を示す記号」だそうで、Unicodeでは、“Place of Interest Sign”と呼ばれているようです。Wikipediaにも解説があります。
Appleが勝手に決めたわけではないんですね。だから、ラングドンが解説していても、おかしくはないわけです。
このCommandキーは、“splat”“cloverleaf”“butterfly”“beanie”“flower”などと呼ばれているそうです。なぜ名所旧跡をモディファイアキーとして使ったかというと、「おもしろい機能」だから、と上記の“Command Key Truth and Fiction”では説明されています。
Wikipediaの別項目にはさらに詳しい解説があります。それによると、もともとモディファイアキーにはAppleロゴを用いるつもりだったのですが、スティーブ・ジョブズが「Appleロゴの使い過ぎだ」と反対。アイコンデザイナーとして著名なスーザン・ケアがシンボル事典を調べているうちに、クローバーのようなこの紋章がスウェーデンで使われていることを知り、開発チームに見せたところ、全員が気に入り(ジョブズを含め)、採用されることになったそうです。
ちなみにスーザン・ケアのサイトでは、Commandキー(聖ヨハネの紋章)入りボクサーショーツ、キャミソールなども売っています。
また、このCommandキーの左側にはおなじみのAppleロゴがあるわけですが、このAppleロゴはApple ][のころからあるもので、このころにはOpen-Appleキーと呼ばれていたそうです。というのは、この頃はもう1個、Appleキーがあり、それはアウトラインではなく、色が塗られたDark-Appleロゴだったからです。もう片方はアウトライン化された(Openな)ロゴで、Command記号とともに配置されているのはこちらのほうです。自宅のApple ][eで確認したところ、2つのAppleキーは、スペースバーの左右に配置されてました。もちろん、Dark-Appleのほうが右側です。
もう1つ、Appleに関連したキーワードが出てくるのですが、それは最後まで見てからということで……。
ところで「最後の晩餐」の謎を解説するときに使っているマシンはなんでしょうね。Windowsマシン+ワコムのタブレットだと思うのですが、それともタブレットPCかな?