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AI活用で需要が高まる専用半導体設計

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生成系AIの登場と量子コンピュータやAIコンピュータ等の情報処理の異次元の飛躍が相まってデータセンターにおける計算処理も更に圧倒的に拡大/用途別化が進んでいます。

次の成長力の源泉として、AI等の専用半導体の開発競争が激化する中、我が国には専用半導体の設計ができる企業が不在。それらの次世代技術を用いた最先端半導体を開発・製造する能力を培うとともに、活用していくことが求められています。

こういった状況の中、経済産業省は2023年11月29日、「第10回 半導体・デジタル産業戦略検討会議」を開催し、半導体・デジタル産業戦略の現状と今後などについて、議論・検討を行っています。

AIの活用には多量の計算が必要となり、電力消費量の低減が課題となるおそれがあります。その中で、用途毎に特化した半導体を使用することで情報処理における電力効率を上げる取組も進んでおり、AI等のソフトウェアとハードウェアの協調設計による専用半導体の活用が必須となっています。

専用半導体の開発事例をみてみましょう。

TESLAは自動運転用の半導体を自社設計している。また、GAFAMなどのクラウドベンダーも、専用の半導体を使用するだけでなく、自社で設計する事例も増えてきています。

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出典:経済産業省 第10回 半導体・デジタル産業戦略検討会議 2023.11.29

SoC(システム・オン・チップ)はマイクロプロセッサ、チップセット、ビデオチップ、メモリなど、従来はそれぞれに独立していたコンピュータの主要機能/部品を、1つにまとめた技術集約型の半導体です。これにより、開発すべきシステム製品の目的に合った専用半導体の開発が可能となります。

自動車、通信といった用途に特化して、システム・ソフトウェア要件から定義した専用半導体を開発することで、電力消費量の大幅な削減を目指しており、この専用半導体によって、さまざまなゲームチェンジが起こる可能性があるでしょう。

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出典:経済産業省 第10回 半導体・デジタル産業戦略検討会議 2023.11.29

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