テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

日本では中々理解されないモノのインターネット(IOT)の本質

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ソフトバンクさんのIOTによるヘルスケアサービス

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<出所:ソフトバンク>

 コマツのコムトラックスはIOTの日本代表

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<出所: コマツ>

筆者もペンネームでIOTに関する書籍「スティーブジョブズがデザインしていた未来」を書かせて頂いたのでIOT関連の講演会(企業内やパブリックな有料、無料の講演会)に引っ張り出されています。春先からの突然の盛り上がりの凄さに予想以上と驚いています。さて今回のIOTブームの特徴ですが、これまでのクラウドやビッグデータ、スマートテレビ、ソーシャルメディア、ソーシャルテレビなどと明らかに異なる点が幾つかあります。一言で言えばこんな大変なテーマ無いです。・・と言う訳でたまには「ぼやき」を書きますね。

 

■  あまりに範囲が広すぎて広すぎて・・・・

通常ですと過去、この手の時事テーマは、「テーマの範囲が垂直に定義」されていて非常に的が絞り易いものが多かったのです。例えば数年前のソーシャルテレビのブーム時は実は「Ustreamとニコニコ動画」が対象でした。それを自ら体感して俯瞰して行けば大体、2時間位は話が出来るし、書籍や調査レポートもそれなりにまとまりました。スマートテレビやクラウド、ビッグデータも同じです。ソーシャルメディアの場合も順番にツイッターのブーム、フェイスブックのブーム、メッセージサービスのブームなどがやってきて、狭い範囲で対応すれば割と楽に話が出来ました。

 

処が今回のインターネット(IOT)は「範囲が膨大」でウエアラブルあり、スマートカーあり、スマート家電あり、ロボットあり、3Dプリンターあり、産業インターネットの範囲は医療機械、産業機械、航空機など範囲が無限に拡大します。そしてそれぞれの機器が関連して作動し(M2M)、その上に様々なサービスが載ります。多様過ぎる無限のスマート機器群=「モノ支配論理」の上に多様過ぎる無限のサービス群=「サービス支配論理」が載る訳です。

 

しばしば日本では、IOTは「機器群+プラットフォーム(OS関連)とインターネット+ビッグデータとクラウド」で終わりと言った絵を見ますが、あまりにイージー過ぎる絵です。(おっと言い過ぎてますね・・・と言うか狭い部分的な理解です。まあ入面編ならこれでも良いのでしょうが・・・)スマート機器の範囲がありとあらゆるモノ(靴やシャツ、ベッド、ペットなども含む)に拡大し、あらゆる施設に拡大するのと同じでサービスの範囲も無限に拡大します。ビッグデータは単なるサービスの一部に過ぎません。(要素としては様々なサービスに関連しますが)

 

昔、スマートミュニティ=サービスは消費電力削減だけ、電力サービスだけ(そしてスマート機器はHEMS用スマートメーターとスマートカー、太陽光発電パネルなどなど)見たいな絵や書籍が一杯ありましたが、スマートコミュニティはモノのインターネット(IOT)の一部(シスコの言うIOE)であり、消費電力削減サービスは単なるアプリの一部に過ぎません。IOTとビッグデータの関係はスマートコミュニティと省エネサービス(電力サービス)の関係と同じです。(これだとあまりに理解が狭くなります)

 

IOTの上にビッグデータがサービスとして載るのはスマートコミュニティの上に単に省エネや環境サービスだけがサービスとしてのるのと同じと言った程度の狭い理解終われば、セミナーも書籍執筆も楽なのですがIOTのテーマは決して許してくれません。(とはいえ、IOTとビッグデータの関係だけでも単なる情報系と言う理解、機械学習の理解、操作性に関わるAI面からのロボット的反応の説明など奥が深いです)

 

だからまともにIOTの説明をしようとすれば、膨大な体感時間、調査時間を取られます。膨大な議論の時間も必要です。(範囲が広すぎ、奥が深すぎ・・・)

 

■  極端に硬く、同時に極端に柔らかい、全くもって文化的に混乱するテーマ

第二の特長はこれまで数々のIOTの講演会に行ったり、自ら産業インターネットを話したり、M2Mのテーマのパネルに出たりして感じた事は「極端に硬いセミナー」(M2Mやセンサーなど)と「極端に柔らかいセミナー」(先日パネルに呼んで頂いたウエアラブル)とが同時に重なるテーマだと言う点です。

 

 酷い時には講師①は「センサーの機器、標準化やプラットフォーム(ミドルウエア)紹介の硬い話」ばっかり、一方講師②は「人の顔が見えるウエアラブルの夢の話ばっかり」、講師③は情報系のビッグデータの話しかしないと言った状況が起こります。

 

聞く方は熱い紅茶と冷たい紅茶を同時に飲まされたような妙な気分になります。世界観が全く不統一な訳ですね。その結果、「なんのこっちゃ、ようわからん・・」となりかねません。

 

まあ確かに筆者自身がIOT関連でこの2年間ほど書いてきたブログを読んで頂いても、読者の皆様は同じ印象(熱い紅茶と冷たい紅茶を同時に飲まされたような妙な気分)を受けると思いますが。^^

 

■ どこかに焦点を当てて「それよりに話す」技法

  ですから講演などは例えばウエアラブル中心、例えばM2M中心、例えばスマートテレビ中心と聴衆の皆さまの基本的な興味に焦点を当てながら全体を話すと言 うアプローチ法になります。ビッグデータがテーマならば、それとの関係で様々なサービスを参照しながら、またスマート機器を参照しながら横に比較したり共 通点や相違点点を話します。また機器操作(音声やジェスチャーなどインターフェイス)と機器に対する世界観にも話が及びます。

■  IOTと集合知の関係を一度の講演で理解できたら天才かも

最後にGEのIOTへのアプローチビデオを載せますが、IOTは実質的にはアップルのスマートフォンの普及から始まったモノであり、様々なソフトウエア(アプリ)もスマート機器の開発も外部の集合知の利用(プロでは無く無数のマニアが作る何か)が支えている点です。だからライフスタイルやワークスタイルも大きく変化します。

 

幾つかのソフトウエア会社で講演させて頂いて感じたのは、日本のソフトウエアエンジニアの皆さまにIOTと集合知の関係を理解して頂くのは本当に至難の業です。(はい、判り易く説明できない筆者自身が悪いと思っています)全く某ソフトウエア協会の会長さんが仰ったように「コードをスペックのとおり書けと教育してんねや。今更創造性なんて無理無理」と言うのが実情でしょうか。そう言えば筆者も10年以上コード書きましたが、仕様書は自分で書いてました。(^^)

 

■  難しいテーマ

最後は創造の経済や起業の活発化に繋がるような非常に難しいテーマです。雇われない働き方、プロシューマー、プロでは無くマニアの姿勢が求められます。社内の自己表現の自由や雇われ感の払拭と言ったって・・・しかしぼやいても仕方ないし、まあ、複雑系の世界を精一杯楽しみましょう。

 

 

クワーキーとGEの家電部門が共同で販売しているスマート家電製品は全て外部の集合知(生活者)のアイデアで作られており、最後に発明した生活者の顔が紹介されています。これがIOTの本質です。米国の産業インターネットをリードするGEのIOTへのアプローチです。

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Introducing Porkfolio - GE (スマート貯金箱の動画)

Introducing Spotter - GE (多目的センサー)(動画)

Introducing Pivot Power Genius - GE (動画)

Introducing Nimbus - GE (動画)

Introducing Eggminder - GE (動画)

Inventor's React - GE (動画)

 スティーブ・ジョブズがデザインしていた未来

 これがIOTの本と言うのは題名には無理かがるかも・・・

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