アップルの新プログラミング言語”Swift”はHTML5とネイテイブ・アプリ対立を解消するのか!!?
WWDC2014はアップルのクック戦略(クック色)が随所に垣間見えて非常に楽しみました。アップルは本当に良いジョブズさんの後継者を選んだと思います。
さて新プログラミング言語の”Swift”は各方面から注目を集めています。何故ならネイテイブアプリを書くObjective-Cはプログラミングが難し過ぎ、生産性が低く、その為、ブラウザーを主体とするHTML5の台頭を許したからです。
Objective-Cは生産性が低く、ちょっと慣れないプログラマーには開発が難しく、学習に時間がかかります。
筆者は「HTML5はわざわざブラウザーを通す為、処理速度が遅くなる」「ネイティブアプリに比べてかゆい所に手が届かない」と言う点が消費者側の問題点であると考えて来ました。また開発者側の選択問題では「効率化、標準化、コスト削減は飽くまでも企業論理」であり、ネイティブアプリを支えている一部のプロシューマー=マニアにとっては「時間もお金もいとわずかけて自分の好みのアプリを作る姿勢」が目立ちました。この点は個人主体の企業(雇われない生き方を選んだ人々)にも一定当てはまります。
新言語”Swift”の出現でネイティブアプリの開発速度やコストは改善されるでしょう。パイソンやルビーレベルの柔軟な言語ですから。
新言語”Swift”登場前に日本でも時々聞いた話では、ルビーを使えばWeb版もネイティブアプリも共に開発できるため、「HTML5とネイテイブ・アプリ対立」は過去の話となると言う議論でした。RubyMotionとRubyOnRailsの組み合わせです。しかしOSメーカーの支持が無い動きは中々主流にはなれませんでした。
プログラミング言語もムーアの法則による幾何級数的なコンピューターパワーの向上により、どんどん手続き言語が改善され、ソフトウエアの生産性が良くなっています。”Swift”によりObjective-Cには時間あたり250ドルー300ドルかかった開発コストが大幅に削減されると期待されています。(年間の給与は一般プログラマーで12万ドル=1、200万円、シニアプログラマーで20万ドル=2、000万円ともいわれています)この人件費ならばHTML5の台頭が起こっても不思議はありません。良く主流にならなかったものです。
米国では最初に触るプログラム言語はパイソンやルビーだそうですが、そのレベルから見てObjective-Cは複雑で難し過ぎると見られています。
今後”Swift”が浸透すれば、アンドロイド側ではルビーなども浸透し、次第にネイティブ・アプリの生産性が高まってくるでしょう。
<出所:アップル>
★★ Apple's Swift Move: How Its New Coding Language Could Shake Up iOS Development
★★Apple Wants Devs To Love Swift, Its Shiny New Language—But There's A Catch