オルタナティブ・ブログ > インターネットの第二の波とソーシャルメディアマーケティング >

テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命とレガシーベンダーの運命、オラクル、IBM、SAP、マイクロソフトなどのレガシーベンダーは恐竜化、一斉に永遠の衰退を始めたのか!!?

»

<序文>

 2013723日、24日には沢山の人が参加するソフトバンク・ワールド2013があり、豪雨の中、筆者もずぶぬれになって出かけて行きました。展示各社のカタログはスマートフォンのアプリで配布され、各展示会場を回るクーポンによるスタンプラリーが開催されるなどスマート革命時代に相応しい催事が準備されていました。

 

そういえば同様のイベントは、15年ほど前にはオラクルやマイクロソフト、IBM、国内メーカー各社が盛んに行っていた記憶があります。時代はイベントの主催者の新旧交代をも告げています。

 

さて2013年第二四半期の米国決算などを眺めるとソフトウエア、ハードウエアを問わず、レガシーベンダーは軒並みウオール街の予測を下回るか、売上減に襲われています。クラウドコンピューテイングの進展と軌を一にしたスマート革命の進展の中で、ブランドサーバーを抱えるハードウエアベンダーもブランドによるライセンス販売をするソフトウエアベンダーも恐竜化するか、スマート革命に対応した哺乳類に形態変化するかの分かれ目に来ているようです。

 

 

★★ It's Official: Legacy Tech Vendors Are In Permanent Decline

 

★★4Q Miss: Mgmt Blames the Macro,We're Not so Sure


 

★★Microsoft Earnings: Another Big Miss


 

★★ EMC Earnings Come in Below Expectations, While VMware Lowers Outlook

 

テックブログのREADWRITEWEBは、多くのレガシーベンダーが変化に追随できず、急速に恐竜化を始めたと指摘している。

It's Official: Legacy Tech Vendors Are In Permanent Decline

 <出所:http://readwrite.com

 

IBMなどは哺乳類に変われるか?>

 例えばSAPは過去十四半期の内、五回もウオール街の決算予測を下回っています。オラクルの場合には過去七回の四半期決算で四回ウオール街の決算予測を下回っています。あの大型汎用機からサーバーへのダウンサイジング期を乗り越えたIBMでさえ、過去二四半期連続で売り上げが減少しています。

マイクロソフトは自社タブレットのサーフェスRTの9億ドルの在庫評価損を計上しています。ウオール街は「同社は新しいスマートフォンやタブレットの時代に追随出来ていない」と言う意味にとっています。それだけでは無く、ストレージのEMC クラウドコンピューティング・ソフトウエアの VMwareすら変化に追随できず苦しんでいます。HPの場合はパソコン事業を売る売らない一時もめていました。

 

 中でも数々のビジネスモデルの形態変化を乗り越えて来たIBMですが、サーバー部門の部分的な外部への切り離し交渉が不調に終わったと報道が出るなど、苦しんでいます。日本の富士通やNECなども同じようなトレンドですね。

 

<モノ支配論理からサービス支配論理への移行がレガシーベンダーを恐竜化>

 さてモノのインターネットの時代(スマート革命時代)には、価値が「モノ支配論理からサービス支配論理」に転換します。そうなればブランドのサーバーでは無く、モジュール部品を買い集めて作るホワイトボックスと呼ばれる無印良品の安いサーバーが重宝されます。またソフトウエアをモノと考える馬鹿高いブランドのライセンス・ソフトウエアの時代は終わり、安いサービス(月次)としてのアプリ提供の時代が来ています。(ここは音楽や映像、ゲームのアプリ提供と変化の本質が同じですね)

またスマート革命の進展の中で高いパソコンの時代は終焉し、安いタブレットやスマートフォンの時代が来ています。

 

モジュール部品を集めれば中国の電動バイクは一から二万円程度の値段で出来ます。同じことがサーバーやパソコンなどの世界で起きています。

 

サービス支配論理は機器の性能が多少劣ってもその上の音楽や映像、電子書籍などのサービスが優れている企業が提供する機器の方が良く売れます。(その代表がキンドル)

 

モノ支配論理からサービス支配論理への移行の中で、それに十分フォロウ出来ない多くの有名ベンダーが滅びに至る過程に入ったのでしょうか?

 

Comment(0)