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スマート革命と優勝劣敗、オランダのフィリップスが家電から撤退発表!!

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<序文>

 消費者インターネットにおけるスマート革命(あらゆる家電のデバイスなどがインターネットに繋がる時代)における敗者は日本家電だけではなさそうです。ウオールストリートジャーナル紙によれば、オランダのフィリップスが第四四半期の赤字を背にオーデイオ・ビジュアルのビジネスから撤退すると発表しています。日本のフナイにビジネスを有償譲渡(201百万ドル)します。今後はメディカルや照明器具などどちらかと言えばB2Bに近い領域(日本の日立、三菱電機、東芝、米国GE、ドイツのシーメンスが有名)にシフトするそうです。

 

オランダのフィリップスと言えばカセットテープ。レコーダーやCDの発明で有名です。しかしスマート家電への転換(モノのインターネット時代)には付いて行けませんでした。

 

国内では嘗て20093月期、日立製作所が7880億円の赤字を出して家電から撤退した事が有ります。日立は現在、重電を中心に黒字を回復し、稼いでいます。

 

フィリップスの動きは日本家電の近未来を描いているのでしょうか?

 

 

★★ Philips Bows Out Of Consumer Electronics Business

 

★★Philips Exits Consumer Electronics

 

★★Philips Exits Consumer Electronics ウオールストリート誌の動画

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 <出所:テッククランチ>


<スマート家電の勝ち組はアップル、サムスン、ソニー>

 ウオールストリートジャーナル紙がスマート革命時代の勝ち組として挙げているのは、アップル、サムスン、ソニーです。確かにソニーはソニーエリクソンの買収でスマートフォンでも5%程度の市場シェアを押さえており、第4位につけています。(IDC調査)フィリップスはスマート家電の変化の高速スピードについていけず、遂に老舗が脱落したと言う見方です。

 

<将来の国内家電を暗示するのか?>

 家電がパソコンと同じようにモジュール部品の組み立て時代にはいり、インターネットに繋がる時代には、ハードウエアの仕様よりもサービスの仕様が生活者からより高く評価されます。(モノ支配論理からサービス支配論理への移行)

 

 このサービス優位の流れはアップル、アマゾン、グーグルがリードしており、サムスンやソニーが必死で追いかけています。

 

この流れについて行けない日本家電メーカーは、早晩、フィリップスや2009年の日立の運命が待ち受けているのかもしれません。

 

負け組になればリストラという過酷な運命が待っています。正に諸行無情です。

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