スマート革命とスマートテレビの苦悩、CES2013で発表されたサムスンの追加型進化キットボックスは売れるか！！？

＜序文＞

　米国ラスベガスでのCES2013のプレス発表が花盛りです。中国ファーウエー、日本の東芝、韓国LG電子などが製品と戦略を発表しています。その中でテレビのトップ企業サムスン電子の発表に注目が集まっています。サムスン電子は2012年以前に販売した既存のデジタルテレビやスマートテレビに追加する「進化型のキットボックスを買え」と言う発表をしました。

その訳はサムスン電子のスマートテレビの操作性が良くなく、あまり生活者に受け入れられていない点の改善(ユーザーインターフェースなど操作性の改善）が理由です。これはサムソン電子の苦悩の表現でしょうか。

果たしてサムスン電子の戦略は成功するでしょうか？

★★CES 2013: Samsung Evolution Kit upgrades your 'old'—that's 2012—TV

★★　Up to $500 to upgrade your TV? Samsung, are you kidding me?

★★　NPD: "Smart TVs" barely used for Internet features

サムスンが発表したスマートテレビの操作性改善の為の追加ボックス

＜引用元：consumerreports＞

スマートテレビのニーズは動画視聴だけ。検索などには使われない。

＜引用元：NPD＞

＜スマートテレビに迫るアップルの影、ゲーム機の評判＞

　既に色々な報告で明快ですが、テレビをネットに繋いで視聴するスマートテレビは、ゲーム機が成功している他、サムスン電子を含め一般テレビメーカーの出したスマートテレビは６０％程度しか使われていません。またその内容は時折ネットフリックスなどで映画やドラマを見る程度と言うのが実態です。しかもその為のインターフェースは圧倒的にゲーム機（PS3やXBOX360）が好まれています。

早い話がスマートテレビはアップルがスマートフォンや音楽端末のiPodを出した時の状況に非常に近いと言えます。ニーズはあるけれども提案されている機能が複雑すぎてユーザーインターフェースが最悪と言う状況です。

＜500ドルで売れるか＞

そこでサムスン電子は、ゲーム機を真似た進化キットボックスを出しました。この進化キットボックスはゲーム機の次に人気と言われる100ドル以下のアップルテレビ（セットトップボックス型）やロクに相当するとも考えられます。

進化キットボックスは独自のリモコンが付き、クオッドCPU(四台のCPU)を持ち、音声操作、ジェスチャー操作、個人の顔認識が出来ます。しかし値段が500ドル程度と言われています。これならマイクロソフトのXBOX360やアップルテレビ（現行のセットトップボックス型）などを買った方がいいようです。

アップルテレビの本格版の登場が予想される2013年、スマートテレビの時代を本格的に迎えてトップ企業のサムスン電子が苦悩しています。