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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命とテレビ、「未来のスマートテレビはiPadと呼ばれる」米国明日のテレビ会議の圧倒的メッセージ!!

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<序文>

 一人一台のパソコン時代から一人七台のスマートデバイスへと個人コンピューティングの形が変わる中、先日ニューヨークで行われたテレビ業界の「明日のテレビ会議」のメッセージは圧倒的に「未来のテレビはiPad」だったそうです。(Interactive TV Todayの主催)


 

先日のBBCの発表も「BBCではスマートテレビをiPadと呼んでいる」と言うものでした。

 

 一方でシャープとフォックスコンがアップルのスマートテレビ・プロトタイプ開発に協力していると言う記事も出ています。

 

 

 既存大手メーカーの作るスマートテレビが駄目で「未来のスマートテレビはiPadと呼ばれる」と呼ばれる訳はどこのあるのでしょうか?

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<出所:明日のテレビ会議>

  明日のテレビ会議のWebサイト

 

★★The future of television has arrived: it's called the iPad

 

★★Apple iPad generates 4x the iPlayer requests of 400 CE devices

 

★★ Apple Tests Designs for TV

 

★★ iTV Cometh? Apple Is Apparently Testing Designs For Its Very Own Television Set: WSJ

★★Apple Moves Closer to Making TV Set

 

<セカンドスクリーンの中心は iPadへ

 明日のテレビ会議で最も盛り上がったのは「マルチスクリーン視聴」や「セカンドスクリーン」のテーマでした。スマートフォンを除いては iPadに対して放送業界はアプリ開発などに対して既に多大な投資をしており、重要な点は「(スマートフォンと比較して)iPadはファーストスクリーンにもセカンドスクリーンにもなりえる」と言うものです。

 

米国人の既に半数以上はスマートフォンを使っていますが、タブレットユーザーの数もその25%程度にまで増加し、ますます増えています。このためタブレットユーザーに議論の焦点があたりました。

 

30分のショーの中で視聴者は22分もセカンドスクリーンのアプリを開いており、60分のショーでは38分も同時にアプリを使っているという報告もなされています。タブレット=iPadの場合には時としてテレビ画面を引き取り、ファーストスクリーンになります。(TVplus Shiozaki氏の発言)

 

 この二つのスクリーンにアプリで同時に対処するのは放送事業者にとって物凄いプレッシャーになっています。

 

従来の伝統的な30秒CMでは決定的に不十分であり、この二画面時代に適したアプリを含む広告を開発しないと競争に負けると言うプレッシャーを背負っているそうです。また評価指標が確立していない点もプレッシャーです。

 

<大手家電メーカーのスマートテレビの評価が低い訳>

 放送業界は操作性の優れたスマートテレビの登場を、首を長くして待っていました。しかしタブレット=iPadの変革のスピードに比べて、大手家電メーカーのスマートテレビの改善スピードは遅く、皆待ち疲れているのが実情です。何時まで経ってもスマートフォンやゲーム機並みの操作性の改善がなされないため、放送業界にも視聴者にも既存のスマートテレビは見捨てられるリスクもありそうです。

 

放送業界にはセカンドスクリーンではなく、ファーストスクリーンを重視する人々もいます。しかし彼らにもiPadの動画操作上の成功はインパクトがあります。そういった背景の中で本格的なアップルテレビの登場が放送業界からも期待されています。

 

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