見逃し放送の米国Huluが年内日本上陸決定、スマートテレビが立ち上がるか!!?
<突然の発表>
米国でCBSを除くABC、NBC、フォックステレビら地上波などの見逃し放送を提供している米国Huluが日本に上陸を発表しました。日の昇る国(LAND OF RISING SUN)にHuluが最初に進出すると言うので米国のネット系記事の各社はこぞって取り上げています。一方東日本大震災後、総世帯視聴率が急落した日本のテレビ局も重い腰を上げざるを得なくなりました。その結果、2012年春には国内民間放送キー局5社の見逃し放送も電通の音頭とりの下、テレビ視聴を含むインターネットサービスを本格展開します。いよいよ日本でもスマートテレビ時代が始まりそうです。
★ Hulu goes international, will launch in Japan later this year
★ Hulu to sart streaming the land of rising sun
<米国Huluのグローバル展開>
見逃し放送の米国Huluが日本を選んだ訳は、ライバルのネットフリックス(映画中心のコートカッター)がカナダと南米から欧州を狙った動きをしている点が上げられます。Huluが日本を選んだ理由としてはネットフリックスとの競合を避けた、また同時に日本は米国ドラマの一大消費地だと言う二点が挙げられます。判り易く言えばスマートテレビの後進性と言う点に眼をつぶれば「米国ドラマの見逃し放送は十分競争力があり、ネットフリックスの前に市場を抑えることができる」と考えたのでしょう。
字幕や声の吹き替えがありますから、米国で昨晩放送されたドラマを翌朝、日本で見ると言う訳には行かないでしょうが、例え米国放送の一週間後であっても値段が月額1、000円程度であれば、面白い米国ドラマゆえ十分競争力がありそうです。
<突然のコードカッターの登場?>
さて米国Huluの日本進出の影響ですが有料テレビ(CATVや衛星放送)が一番大きいと思われます。国内で米国の面白いドラマを提供しているのは有料テレビ(CATVや衛星放送)ですから。いわば突然のコードカッター(有料テレビの契約破棄屋)の登場と言った処でしょうか。国内の有料テレビは各社スマートテレビには秘密裏に力を入れていますので今後の戦いが楽しみです。
一方2012年春からテレビにインターネット見逃し放送を提供予定の民間放送キー局連合にも大きな影響があります。米国Huluの値段と内容の評判によっては、「日本のテレビは面白くない!!同じ1000円出すならHulu見る。」と言う視聴者が結構、登場するかもしれません。毎月ニコニコ動画に200円―300円出す若者が米国Huluを見るかどうかは判りませんが、収入に一定のゆとりのあるインテリ層は老いも若きも確実にHuluに引かれる可能性があります。
インターネット上でコンテンツビジネスの有料版を巡って中々興味深い戦いが始まりそうです。3Dと異なり放送コンテンツは一杯、ありますから。
<スマートテレビ時代が来る>
米国Huluはパソコン、スマートテレビ、モバイル機器など多数の機器で視聴できます。2012年春からは日本の民間放送の見逃し放送も同じです。
さて米国Huluの日本上陸はネットフリックスの上陸も来年当たり確実に見込めます。
コンテンツが日本のドラマ、韓流ドラマ、米国ドラマ、更にニコニコ動画やUstreamと入り乱れてのネットという雲の上の空中戦の時代が始まります。