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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

ダイヤモンドオンラインの言う「ツイッター様」と「ツイッター信者」の秘密とマーケティング利用への昇華

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 週間ポストのツイッター否定論は取上げる価値もないのでスルーですが、ダイヤモンドオンラインに載った以下の投稿はとっても楽しく、面白いので取上げますね。

 ツイッター上でも賛否両論が交差しています。

 「面白く無い」と真面目に怒る人も居れば、「初心者だから気をつけよう」と言う人も居ます。

 またマーケティング上非常に参考になる点が多いので是非、読んで考えてください。

 ★★ 「ツイッター信者」にその素晴らしさを熱く語られたときの平和で適当なかわし方

 

 以下引用です。

 ツイッターほど、はまっている人と興味がない人との温度差が激しいツールはないと言えるでしょう。

 前回でも触れましたが、はまっている人の中には、「ツイッターの素晴らしさをもっと広く伝えなければ!」という使命感を抱いて、ことあるごとに啓蒙活動に励もうとする“信者”が少なくありません。

 その博愛の気持ちは尊いといえば尊いのですが、勧められる側がさほどツイッターに興味がない場合は、どう対処していいのか困ります。今日も全国各地で、ツイッター信者の熱い勧誘を受けて、勧められる側が苦笑いを浮かべているという構図が繰り広げられていることでしょう。

 ツイッターをやっていない側のあなたが、そういう災難にあったときはどう対処すればいいのか。信者の勧誘に対する平和で適当なかわし方を考えてみましょう。

 引用を終わります。

  

◆ <ツイッターに宗教要素はあるのか!!>

 これは昔、ミクシィに関しても言われたことです。
具体的には数年前、ミクシイ上で情報ねずみ講と言う詐欺まがいのビジネスが流行りました。

 本件に関してはマスコミからの問い合わせに対して「見えない宗教」と言う考え方を応用して説明した記憶があります。

 近代社会では宗教は個人化されており、音楽会や富士山麓のフェスティバル、社歌の唱和、運動会なども一種の宗教現象と考えらるというのが「見えない宗教」の主張です。

 愚痴を聞きあったりお互いを慰め合う一種のセルフヘルプグループが形成されている「ゆるい関係」のミクシィには、多少教会の様な良い人達の集団の雰囲気があり、そこにつけ込めば詐欺が成立し易いと言う話ですよね。

 教会での信者の懺悔などにつけ込んで高価な壷を売らせるのと同じと見たわけです。

 注) トーマス・ルックマンの「見えない宗教」参照

   

トーマス・ルックマン

 ではツイッターにも同様の宗教性はあるのでしょうか?

 ツイッターでは新興宗教のような  手の中に「お光」が見えたり 奇跡がおこるのでしょうか?

◆ <ツイッターの起す奇跡!!>

 はい、ツイッターの仕組みの中には奇跡を起す要素があります。

昔のユダヤでキリストは貧しい人の病気をあっという間に治すなど色々な奇跡を行いました。

 例えば国内のツイッター啓蒙者たちは、「とある名古屋のレストランに入って、何食べようかなと呟いたら、あっという間にiPhoneに呟きが返って来た!!」

 曰く「このお店では XX料理が美味だよ!!」

 これがツイッターの奇跡です。 キリスト風に言えば呟きに対して神の声が聞こえた!! となる訳ですね。

 これをセミナーなどで話し続ければ、自ら牧師になったような気になるのかもしれません。
聞く方も一部の方々には明らかに「暗示効果」が働きます。

 これをテ○○○○ハットなど変な帽子を被って説明すれば、まるで現代の踊念仏に聞こえます。

 それにしても凄いエクスペリエンスですよね。 これって。

 海外ではJetBlueの事例が良く引用されますよね。

 乗客が「この発券機壊れてる!!」 とか「間違えて二枚買っちゃった!! どうしよう」とツィッターで呟けば突然、「10分後に担当者をよこします」というお告げがなされて人が来ると言う誠しやかなお話です。

◆ <ツイッターにはサプライズ要素がある>

 判り易く言えばツイッターには仕組みにサプライズ要素があります。

但し、レストランにおける神のお告げはフォロアー数が圧倒的な7%程度の方々には時々起こるかもしれません。その結果、彼らの一部がツイッター教の牧師になってもおかしくありません。しかしフォロアー数が10人以下の一般の方々にはこういった奇跡は滅多にしかおこりません。ですから多くの初心者は信者にならないでツイッターを離れていきます。


 またジェットブルーの事例では明らかに「アテンダントを減らすことによるコスト削減」と「バックチャネルの仕組み」による冷徹な顧客サポートシステムであると考えられます。

 でもその中にサプライズ要素があると言うのは面白いですね。

◆ <マーケティング視点で考えよう>

 このサプライズ要素を上手く使ったマーケティングが、流行り始めています。

 日本で流行り始めたツイッター割り引きとか米国のツイッターフォロアーだけの特典などがサプライズの活用、新たなエクスペリエンスの提供と見ることが出来ます。

 これは一種のクロージング効果(相手と「閉じた世界」を作り、そして関係を強く熱く長続きさせる心理学手法)と考えることも出来ます。

 確かにツイッターにも宗教要素があります。特にサプライズ=奇跡の活用はマーケティングに有効です。

 流石ダイヤモンドオンライン、とても良い学習素材を提供してくれました。

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