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何故ツイッターから逃亡するのか??!!

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 昔、今から5年も前のことですが「何故ミクシィから逃亡するのか」と言うブログを書いて結構、顰蹙を買ったことがあります。当時は今のツイッターと同様にミクシィが注目され、登り調子の頃だったのでまあ当然ですが。

 でも一方でぱらぱらと退会者が出初めて居た頃です。天邪鬼の筆者はそこに注目した訳です。皆さん一杯、読んでくれましたが評判は凄く悪かったのを覚えています。

 ★★ 何ゆえmixiから逃亡するのか

 当時のミクシィからの脱落は「変な人に足後を付けられた。変なコメントをされた。」と言ったたわいもないものでした。しかし2チャンネルとの差を売り物にしてたSNSがこういう状態と言うのはちょっとまずかった訳です。丁度、田舎の居心地の良いコミュニティのミクシィが参加者が増えて大都会に変わろうとしていた時期ですね。


 さて一方のツイッターは、「新規参加者の約6割が
一ヶ月以内に止めていく(昨年2月のニールセン調査)」、「ツイッターは9ヶ月持てば大丈夫」などといわれています。また参加者全体のツイートは増えていますが、全体の参加者数はあまり増えず、特に米国では横ばいと言われています。

 脱落者の割合の数字が多い一方で残った方々の盛り上がりが凄いのも、これはかなりセカンドライフに近い特徴です。参加者の山が30代というのも似てますよね。でもセカンドライフとの違いは、使い勝手が信じられない程、易しいのでああいった状況にはならないと筆者は考えています。

 ★★ Are You A Twitter Quitter?


 ★★ More Truth About Twitter

 ★★ The Twitter Flatline: Why Doesn’t Twitter Grow? [STATS] 
 
 ★★ Twitter Demographics

米国におけるツイッターの成長率調査

参加者数の成長率が急激に落ちている。

Twittergraph

  <出所 Barracuda Lab調査>

  9ヶ月経てばツイッター参加者として去ることはなくなる図

  右の黄色が9ヶ月参加者による投稿数

Twittertweets

<出所:テッククランチ>


 では何故、人々はツイッターから逃亡するのでしょうか?それに対してツイッターはどう言った手を撃ち始めているのでしょうか?

 ではまずインターネット上のコミュニティの魅力について考えて見ましょう。心理学には対人魅力と言うジャンルがありますが、それと同じですね。

 人々がネットコミュニティに見せられる理由は以下の二つです。

  ① 濃いコミュニュケーションによるプラスのストローク(触れ合い)交換

  ② ゲームなどのシミュレーションによる心理的心地よさ

 ミクシィには①があり、行き過ぎればミクシィ疲れを起すほどでした。一方ゲーム中毒は明らかにシミュレーションの結果です。ゲーマーのコミュは非常に濃いですから。

 さてツイッターに関してはどうでしょう。ツイッターは全体的に見て上記2点が二つとも欠けています。但し、ロングテールのヘッドの人達は一杯、プラスのストロークをもらえるのでとっても楽しい仕組みです。一方フォロアーが10人以下の人々には全く面白みの欠ける仕組みと言えましょう。



 これが内部では盛り上がりが醸成される一方、参加者数が増えない理由だと思います。構造的にはセカンドライフそっくりです。コミュニティに関しても似ている点もあります。

 これがツイッター初心者から多くの脱落者が出る理由です。

またツイッターはSNSと異なって階層構造があります。ヘッドの方々は一杯、呟いて 一杯プラスのストロークを貰ってハッピーです。一方フォロアーの少ない方々は、自分達がコミュの主人公にはなれません。これはコミュニティの中心性の議論 ですが、SNSの場合には自分の小さなコミュは自分で管理できました。そしてSNSは参加者皆が主人公である無数のマイクロコミュニティの連合でした。一 方ツイッターには、明確な階層構造があります。ここがロングティル部分の参加者が脱落するもう一つの理由と考えられます。


 しかし仕組みが簡単で、一方ソーシャルな面、文化面が弱いという事は逆に簡単に文化の壁、社会の壁、国境を軽やかに越えると言う良さをツイッターは持っています。

その結果、あれだけマイスペースが苦労した日本文化にツイッターはさっと溶け込みました。


 ではツイッターはこれに対してどういう手を撃とうとしているのでしょうか?

ツイッターは自己の弱点を良く理解している素晴らしい会社です。
皆さんはツイッタが標語を「what are you doing now?」から「what is happening?」に替えたのをご存知ですか? 従って「xxxなう」と呟くのは最早、古いのですが。

 ツイッターは単独では生命力がありません。逆にフェースブックがツイッターの仕組みを全面的に取り入れて人脈サイトと絡ませてあっという間に4億人に膨らみ、大成功しています。グーグルバズも初期のころはメールとツイッター機能の組み合わせで立ち上がりに成功しました。

判り易くいえばツイッターは優れた「モジュール部品」なんですよね。
フェースブックは人脈サイトと組み合わせたツイッターと考えられます。言い方を変えればフェースブックはツイッターの世界観で動いています。

だからツイッターはグーグルやYAHOO、MSN更には多くのベンチャー企業の中にもぐりこんで「インテルインサイド戦略」を取っています。

USTREAMとの組み合わせはある意味でウインテル戦略ですよね。

 さて最早、ツイッターは自分ひとりでは呟かない
で「what is happening?」する。「what is happening?」の意味は、ありとあらゆるイベントのバックチャネルと言う部品になるという宣言です。

セミナーや授業、講演会、テレビと色々なイベントのモジュール部品として成功すると言う意味です。

例えばUSTREAMとの組み合わせは、ツイッターがテレビと組んだということを意味します。では何故それはツイッターの弱点を補足するのでしょうか。判り易くいえばイベントを媒介として参加者が対等に呟くことができます。

 
イベントの興奮、イベントの皆の呟きが「社会的促進効果」と言う動機付けをもたらします。

だから4月初の熱闘甲子園では高校野球のUSTREAM中継に3万5千人も参加して、それも半分が初心者(写真が小鳥のツイッターマーク)で皆が皆、盛り上がっていました。ツイッターの持つ階層構造が消え、高校野球を媒介としてお互いがプラスのストロークを交換していた訳ですね。これならどんな初心者でも、フォロアーなんか一人も居なくても楽しめます。その結果、カタルシス効果(心の洗浄効果)が参加者全員に平等に働きます。これはソーシャルメディアを理解する上で非常に重要な点だと思います。こうしてツイッターの欠点が克服された事例が出来ました。


 ツイッターは米国でフェースブックに頭を抑えられた体験からその弱点を良く理解して強みに変えています。USTREAMなどに見られる「ツイッター入ってる作戦」が成功すればツイッターからの逃亡者の数が減る日も近いでしょう。又成長を開始するかもしれません。

 ツイッターに浮かれる前にその本質をしっかりと見極めることをお勧めします。

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