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どうしたらネットで力づけられたり、助けられたりするのでしょう?コミュニケーションを観察します。

夫婦別姓制度 容認派減り、反対派増える 内閣府世論調査というニュースを読んで激しく落胆したのですが、家族に指摘されて元データ「家族の法制に関する世論調査」を読んでみたら、報道とは全く逆の内容が。

よくよく中身を読んでみると、名字を変えないことへのニーズが見えてくるし、意識の変化も見えてくるのですが。以下少し紹介します。

http://www8.cao.go.jp/survey/h18/h18-kazoku/2-3.html(調査結果の概要 3 名字)

 (2) 仕事と婚姻による名字(姓)の変更

 現在の法律では,婚姻によって,夫婦のどちらかが必ず名字(姓)を変えなければならないことになっているが,婚姻前から仕事をしていた人が,婚姻によって名字(姓)を変えると,仕事の上で何らかの不便を生ずることがあると思うか聞いたところ,「何らかの不便を生ずることがあると思う」と答えた者の割合が46.3%,「何らの不便も生じないと思う」と答えた者の割合が50.9%となっている。
 平成8年6月調査,平成13年5月調査と比較して見ると,「何らかの不便を生ずることがあると思う」(41.1%→41.9%→46.3%)と答えた者の割合が上昇している。(2 調査結果の概要 3-(2) より)

名字を変えることに不便を感じる割合は増えているし、

(6) 家族の一体感(きずな)

 夫婦・親子の名字(姓)が違うと,夫婦を中心とする家族の一体感(きずな)に何か影響が出てくると思うか聞いたところ,「家族の名字(姓)が違うと,家族の一体感(きずな)が弱まると思う」と答えた者の割合が39.8%,「家族の名字(姓)が違っても,家族の一体感(きずな)には影響がないと思う」と答えた者の割合が56.0%となっている。
 平成8年6月調査,平成13年5月調査と比較して見ると,「家族の名字(姓)が違っても,家族の一体感(きずな)には影響がないと思う」(48.7%→52.0%→56.0%)と答えた者の割合が引き続き上昇している。(2 調査結果の概要 3-(2) より)

名字が違うことが、家族の一体感に影響がない、と答えた人の割合は増えているのです。
最初に読んだニュース報道とは、まったく逆の印象。

あるあるのデータ捏造が問題になったばかりですが、ニュースもデータを正しく読んで伝えるものであってほしいと思います。最初からストーリーありきで、それに対して都合のよいところを抜書きしたのではないかという印象がぬぐえません。

ako

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コメント
halwo 2007/01/29 12:11

折田様 先だっておいでいただいたhalwoです。元データを読んでみました(お恥ずかしながら見ていませんでした)。確かに変動がありますね。ただ、不便なことがあるだろうとは思うけれど選択的別姓なども含めて制度を変える必要はない、と思っている人もいるのかもしれません。両者の因果関係はどうなっているのでしょうか、数字だけではわからないですね。最近の問題としては、有責配偶者離婚の離婚期間の調査も見ましたが、待婚期間の話がないようです。待婚期間については調査も不要ということでしょうか、そうだといいのですが。非常に参考になりました、ありがとうございました。

ふにふに 2007/01/29 13:02

ぼくも、このニュースを聞いたときは、え~なんか意外と思っていたら、そういうことだったんですね。
#最初に思い浮かんだのが、折田嬢が落ち込んでいる姿でした:p
ニュースじゃ詳しいことまで言わないですからね。
最近、TV番組といい、報道といい、都合の良いように解釈しているケースって増えている気がします。
まだ国家が操作していないだけましなのかもしれませんが。
ニュースより、個人のブログから得られる情報の方が有用っていうのも、それはそれで、おもしろい世界ではあるのかもしれませんが...

HL 2007/01/31 11:22

日本のメディアが、数字の理解や提示に弱いor不誠実なケースは結構ありますね。さらに、それを利用する人も結構いるわけで。
以前、非常に立派な先生方が絡んでいる日本医療政策機構が「がん難民」はがん患者の50%程度いると発表していましたが、これも報告書を読んでみると、調査対象は患者会の人々だけで、かなりセレクションバイアスがかかっている数字でした。しかし、当時マスコミは新聞からテレビまでこのNGOの発表を鵜呑みにして、日本のがん患者全体の半分ががん難民化していると言っていましたからね。
マスコミの数字や科学へのいい加減さは困ったものです。

酔風 2007/02/01 15:33

そもそも婚姻に関する法律は必要なんでしょうか?

結婚なんて、当事者が宣言するだけ、
名字は、結婚とは関係なく名乗りたいように名乗る、
というわけにはいかないものでしょうか?

ako 2007/02/09 12:37

halwoさま:
世論調査のデータは思ったより充実したものが公表されていて、さらにcsvファイルで提供されているので、それを手元で分析してみることもできました。
因果関係までは読み取れていないのですが、不便はあってもがまんすべき、という考えが60代以上の年代に多く、なんらかの手段を講じたいと20-30代、そして50代が考えていることが読み取れました。

ふにふにさま:
ニュースを見て「そうかぁ、やっぱり認められないのか」と印象づいた人も少なくないでしょうね。
せっかく数字が公表されているので、違う見方も提供したいと思いました。

ako 2007/02/09 12:42

HLさま:
伝えたいメッセージありきで、それに都合のよいデータをつまみ食いする、という傾向があるのかもしれません。研究者も自戒すべきことですが‥
元データを見てみること、調査対象は何なのかを見ることが大切ですね。あるあるのデータの使い方のいい加減さを見ても、マスコミをどこまで信じられるのか不安です。

酔風さま:
戸籍登録がある国なので、婚姻関係を証明するものが必要ということだと思います。
とはいえ、健康保険や年金(年金分割も)では、「妻(未届)」でも配偶者として認められている現状もあり、法律と実態がずれてきているようにも感じます。

酔風 2007/02/10 01:43

>戸籍登録がある国なので、婚姻関係を証明するものが必要ということだと思います。

戸籍も一人一つにしたらどうでしょう?

子供が生まれたら、暫定的な名字で登録し、
一定の年齢に達したら、好きな名字に変更するとか。


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折田 明子

折田 明子

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特別研究講師。博士(政策・メディア)。専門は情報社会学、IDと利用者行動、プライバシ。ネットで発生する思わぬ助け合いに興味を持っています。Twitterはoritako。

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