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どうしたらネットで力づけられたり、助けられたりするのでしょう?コミュニケーションを観察します。

「がんばろう」だけではなくて(オープンなビジネスサクセスとは?その2:新生銀行八代氏)

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以前「オープンなビジネスサクセスとは?」エントリにも書いた、LinkedIn、Joi Ito Lab,そして慶應義塾大学國領研究室(筆者はこの研究室出身で、共同研究として参加しています)の共同プロジェクトとして、"Business Success in Open Network"の第2弾を公開しました。

第2回は新生銀行取締役会長、八城政基氏。この撮影は新生銀行ビルにて行われ、私も陪席させていただきました。日曜の朝にも関わらずお時間をいただき、大変熱く語っていただきました。

印象に残ったのは「がんばろう」というだけではなく、具体的にどうするかが大事だというお話でした。よく考えればその通りなのですが、こう暗い見通しやニュースばかりが続くと、「とにかくがんばろう」という思考停止とメンタリティに陥りがちな気がします。苦しむことやがんばることが美徳になりがちですが、それだけでは問題は解決しない。

ではどうするか。八代氏は長年勤務されたエクソンの例をお話下さいました。ジェネラリストを育てるために、ローテーションするのではなく、まず最初の10年は専門性を身につけさせるということ。その上でのジェネラルマネージャーを選別していくそうです。そして、若いときにresponsibilityを与えるということ。8の能力を持つ人がいたら、10の仕事を受け持たせることで成長するというのです。

しかし、企業の中で優秀な人を選別する、ということは実際には強い抵抗が考えられるわけですが…個人のキャリア形成の限界をサポートし、広げるのが、人と人とのネットワークという指摘もなされます。(飲むだけのネットワークじゃないですよ)単に馴れ合いで集まってお酒を飲むではなくて、お互いに知識や経験を共有し、交換し、みんなで成長していくためのネットワーク。

手前味噌になりますが、LinkedInをはじめとするビジネス・ネットワーキング・サービス、その他こうしたブログやSNS、ミニブログなど、このブログの読者の方々は、多岐にわたるコミュニケーションチャネルをお持ちのことと思うのです。知人や知人以外の人とコミュニケーションができるという状況で、ただ愚痴をこぼしたり、「がんばろう」としか言わないとしたら、もったいない。自戒をこめて、です。実名で人脈を広げるもよし、そうでなく普段とは違う名前で、ざっくばらんなディスカッションをするもよし。「がんばる」を具体的な形に変えるチャネルが、これほど豊かにそろっている時代なのだから、活用しない手はない!というのが、私の今回の感想でした。

なお、動画はJoi Labの山崎さんによる fumi's blogの記事,もしくはCNETのビデオCNETの記事「オープン時代のビジネスネットワーキング術」にてご覧になれます。(ここにはリンクが張れないので!)

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