鶴田裕貴「メディムと表象のアイロニー」「身体表象」4号
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身体表象文化学会誌「身体表象」4号掲載の鶴田裕貴「メディムと表象のアイロニー ー「眠りの国のリトル・ニモ」におけるフリップについて」がヒッジョーに面白くて興味深い。ウィンザー・マッケイの世界的に有名な20世紀初頭の新聞コミックについての論文。新聞日曜版というメディアを支える当時の移民イメージと中産階級読者層など時代的文脈と、作品とキャラクターの自己言及的な構造の、メディウムと表象の関係を問うている。そのために欧米圏のニモ研究を参照紹介していて大変勉強になった。理論的にかなり難しい課題だと思うが、問題の所在をとても明確にしてくれている。こういう論文が出て来て、日本のマンガ論にも応用できれば、世界的な水準との対照も可能になるだろう。僕みたいな語学力のない人間にはとてもありがたい。今後の課題の深化を期待したい。
https://www-cc.gakushuin.ac.jp/~guscscvr/notice/jounal-04/
WWW-CC.GAKUSHUIN.AC.JP
学会誌『身体表象』第4号公開のお知らせ - 身体表象文化学会
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