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Googleプレイス(ローカルビジネスセンター)はもう少し見直されるべき

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Googleで検索した際に、時々GoogleMapの表示とともに、いくつかのお店が表示されることがあるかと思います。飲食店などを調べた時に見かけることが多いかもしれないですね。先日、ローカルサーチのみが出ているSERPが議論を呼んだので、気になっている方も少なからずいらっしゃるのではと思います。

また、23日から渋谷でキャンペーンも行っています。
Google Japan Blog: Google プレイス キャンペーン 本日8月23日より渋谷でスタート

これは特に、商圏が地域商圏や近隣商圏であろう、「飲食関係」「病院・診療所」といった、近さがクリティカルになる業種や、「税理士などのサムライ業」「衣料品店」「鍼灸マッサージ」など、密着型の差別化戦略をすることが多い店にとっては、とても有益なものだと思います。

何より、通常の検索結果より上に行くのでなまじっかSEOで上に行くより有用です。

しかし、あまり知名度が高くないせいか、それほど周知されていないようです。キーワードツールでも1000件くらいの検索数しかありませんでした。登録数自体も実際もっとあっても良いんじゃないかと思います。

ここでは、この「Googleプレイス(旧ローカルビジネスセンター)の効果的な使い方や実態を掘り下げていきたいと思います。

Googleプレイス(ローカルビジネスセンター)とは

ローカルビジネスセンターに登録し、実際に検索結果に出ると、以下のように表示されます。GoogleMapと一緒に出る形です。

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ここに表示させるには、「Google Local Business Center(以下ローカルビジネスセンター)」というものに登録しないといけません。

通常の検索結果のように、放っておけばいつか勝手にインデックスされるものではないです。

具体的な登録方法についてはGoogleのヘルプを見て頂くのが早いかと思います。

 ▼リスティングの追加 - Googleマップ ヘルプ

登録作業としては、ただ自社に関する情報を入力していくだけです。そして最後に郵送ないし電話での本人確認が必要です。郵送ですと2~3週間かかる模様なので、電話が良いかと思います。

電話ですが、本人確認(?)のための電話です。生きている人間からの電話ではなく、機械音声が流れてくるだけです。その中で認証用のPINコードが発声されるので、それを登録画面の該当箇所に入力します。

しばらくすると、検索結果に現れるはずです。私の場合10分くらいで特定のキーワードで表示されるようになりました。内容の編集も大体5~10分程度で反映されます。

表示順位の決定基準はよく分からない

ローカルビジネスセンターの検索結果も、通常の検索結果と同様に順位づけがされます。表示数としては、最大7件表示です。後は「そのほかの検索結果」をクリックしないと見ることができません。

この表示基準については、不明です。Google公式ヘルプによると

Google ウェブ検索と同様、Google マップでも入力した検索用語との関連性に基づいてリスティングの順序が決められます。地理的な距離は考慮される要素の 1 つにすぎません。 時には Google の検索テクノロジーにより、遠い場所にあるビジネスが、近くのビジネスより検索内容に合致していると判断されることがあります。

Google マップでは、ビジネスのリスティングはどのように順位付けされますか。

ということで、明確にはされていません。

とは言え、恐らく基本的には通常の検索結果と同様のロジックを多少チューニングしたものが働いていると考えるのが自然かと思います。
実際、いくつかの検索結果を見ていると多少の上下はあれどもほぼ通常検索結果の順位に沿っている印象です。これに、地理的な距離と、登録した際の業種、及びレビューの数などが追加要因としてあるのではと思います(未検証)

なので、検索順位に関しては対策が難しいところかと思います。海外でも国内でもあまり良い情報は見つからず。

ただ、検索結果の表示の仕方を見るに、<title>に当たるのが「会社名」と考えるのが自然かと思いますので、会社名はキーワードをきちんと含んだものにしておいたほうが良いかと思います。太字になるから目立ちますし。

どういう条件の場合、一番上にローカルビジネスセンターの検索結果が出るのか分からない

入力したキーワードによって、マップが出るときと出ないときがあるかと思います。恐らく登録数と検索キーワード、検索ボリュームあたりで判断されているのだと思うのですが、よく分かりません。英語圏の場合、ローカルビジネスセンターに登録する際の業種名が一つの指標になっているようですが、日本語の場合よく分かりません。

例えば私の場合、タイトルを例えば「ホームページ作成・ WEBマーケティングのご相談なら○○○」として、色々検索しました。

結果としては

  • 「ホームページ作成」「ホームページ製作」「ホームページ制作」「デザイン」「WEB作成」:出た
  • 「WEBマーケティング」「WEBサイト作成」:出ない

なので、キーワードそのもののボリュームが大きいかなという印象です。

それはそれとして、レビューの重要性

検索順位決定要因としてはどれくらいの重み付けになっているのか不明ですが、レビューは重要です。

なぜなら、じゃらんでも価格.comでもそうですが、同一サービスで複数の店舗を比較する際に、今最も信頼されている指標はレビューだったり口コミだったりの客観的情報だからです。古い言い方をすれば「お客さまの声」はキラーコンテンツという話です。

なので、レビューの数が多ければ、それだけで興味を引き、詳細をクリックしてもらえる可能性が高いです。

詳細をクリックしてもらえれば、店舗写真やメッセージも伝わるので成約にいたる可能性も飛躍的に高まります。

従って、レビューを多く集めることが重要かと思います。

レビューを書いてもらう場所(サイト)を決める

レビューの集め方については、その前に一つ考えなくてはいけないことがあります。

それは、Googleがレビューをどこから集めているかです。GoogleMapで表示されるレビューは、GoogleMap経由で入力されたものだけではありません。具体的には飲食店なら「食べログ」「Livedoorグルメ」などのレビューサイトから取り込まれているものが大半です。

レビュー自体は来店してもらったお客さんに書いてもらうものですが、それをどこに書いてもらうかというところをまず考えないといけません。

ためしに、いくつかの業界の上位サイトでレビューに表示されているサービスを集計してみます。

飲食業

池袋の焼き肉で、上位5件のレビューの合計です。圧倒的に食べログです。

  • r.tabelog.com(食べログ) : 24個
  • myg.gnavi.co.jp(ぐるなび) : 1個
  • gourmet.livedoor.jp(ライブドアグルメ):1個

病院

「池袋駅 病院」で出てくる上位5件のレビューのそれぞれ上位5件までの集計。QLifeが圧倒的です。

  • www.qlife.jp(QLife):11件
  • www.toshimaku-town.com(豊島区タウン情報):6件
  • GoogleMaps:1件

サムライ業

サムライ業に関しては、レビューはありませんでした。

マッサージ

「池袋 マッサージ」にて同様に調査。

  • 豊島区タウン情報:5件
  • GoogleMap:2件

アパレル

渋谷近辺で色々キーワードを試しましたが結構ばらばらで、「関心空間」「るるぶ.com」が多いか。

レビューを書いてもらう

と、実際に自分が戦っていくであろうキーワード上でレビュー元になっているサイトを探した上で、今度はそこにレビューを書いてもらえるように策を打たないといけません。

食べログは随分有名になりましたが、そうではない人を取り込んでいかないと、なかなか他より一歩ぬきんでることはできませんし、先行者を追い抜くことはできないかと。

来店者へのアプローチ

例えば、来店者にチラシを一枚渡し、そこにレビューサイト(及びGoogleMapのレビュー投稿ページ)の案内を書き、書いてくれたらオファーを出します。ログインなどが必要なので敷居は高いと思うので、オファーは多少大盤振る舞いでも良いかと思います。できるだけ簡単にやってもらえるように案内を分かりやすくすることと、お店のためではなくみんなのためという大義名分を作ることが大事かなと思います。オファーはもちろんです。

自社のエゴサーチ

定期的に店舗名などでエゴサーチをし、なんらかのレビューをブログなどで書いている人に、ぜひこっちで書いてくださいとアプローチするのも良いかと思います。あまり大規模になってしまうと微妙ですので、空気を読みながらやる必要はあるでしょうが…

サイト訪問者へのアプローチ

サイトを持っている場合、レビューサイトへの誘導とオファーを用意するのが良いかと思います。わざわざサイトに来るということはその店に対して少なからず興味があるわけなので。

結局はお店の魅力

一番大事なのは、そのレビューを受け取ってその上で実店舗を改善していくサイクルを作ることですね。

インターネットの口コミなんて所詮落書きと思ってしまわないように社内の風土作りも必要ですね。

おわりに

商圏が地域商圏や近隣商圏であろう、「飲食関係」「病院・診療所」といった、近さがクリティカルになる業種や、「税理士などのサムライ業」「衣料品店」「鍼灸マッサージ」など、密着型の差別化戦略をすることが多い店にとっては、とても有益なものだと思います。まだ登録されていない方はぜひ。

と、総花的に終わってみます。

参考情報

ある程度アクセスデータが集まると、解析もできるみたいですね。

Google Local Business Center Adds Detailed Analytics

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