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Top営業も成績上がらない営業も実は“紙一重” どうやったら埋まるかを綴ります。

(019)誰しも低迷に苦しんでいた時に目を覚まさせてくれた転機があるものです。

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フレッシュな新入社員が登場する季節になりました。
この季節になると思い出すことがあります。
30歳で営業職になった初年度の体験です。期末が近づいても数字の目処がたたず途方に暮れてました。
そんな時知人が千葉県銚子の百貨店を紹介してくれました。筆者の会社は厳格なテリトリー制だったので千葉県は私がやれない市場なのです。しかし藁をもつかむ気持ちで飛びつきました。土曜日だったので渋滞で車で数時間掛けて銚子まで行きました。
筆者に百貨店システムのアイデアや専門性があった訳ではありません。ただ単に自分の数字が足りず案件が欲しかったのです。結果は何の手がかりも得ることなく退散したのです。

百貨店の何も知らず何の価値も持ち合わせない筆者にお客様が価値を感じる訳がありません!!
IBMだから会ってくれたに過ぎなかったのです。
この虚しい体験にはこたえました。

営業研修でバリューセールスのトレーニングを受けたのに成績本位になって心が乱れた瞬間基本を忘れてしまいました。
お客さんに価値を提案するのが営業の使命であることに本番で気がついた筆者は営業の覚悟がつく転機になったのです。
主客転倒してはいけない、自分の数字達成は後からついてくるのです。

季節柄こんなことを思い出している時に、住宅販売の菊原さんが低迷していた時代を書いたBlogを見つけました。菊原さんは入社後7年間も低迷営業だったのですが訪問しないで営業レターをお客様に送ることが転機となって一躍Topセールスになった人物で002話で触れました。

以下は菊原さんのBlogです。

私の目を覚まさせてくれた一言。

先日、机の中を整理していると昔の写真が出てきた。
工場見学会のときの記念写真だ。
もう6~7年前のこと。
私は写真を見てつくづく思った。
《若いなぁ~》
時の流れの速さを実感した。
私は一緒に写っているお客様を見てドッと汗が出た。
《このお客さんは!》
このお客様には私の押し付け営業にだいぶ付き合ってもらった。
敷地調査から始まり、プランやプレゼンを10~20回以上見てもらった。
そして工場見学まで付き合ってもらった。
ちょうどお客様の息子さんと私が同じくらいの年だったので、かわいがってもらていた。
何だかんだで、2ヶ月で30回くらい会っていたかもしれない。
当時の私はこのお客様しかいなかった。
だから、石にしがみ付いてでも絶対に契約を取りたかった。
お客様は行けばイヤな顔をしないし、よく私の話を聞いてくれた。
言葉の端はしに気になることもあったのだが、聞かないふりをした。
悪いプラス思考だ。
お客様『まだ、子供との話合いがあるからこんなにやってもらっても建てられるかわからないよ。』
私『大丈夫ですよ。私も勉強になりますから。』
お客様『ならいいですれど。』
私は頑張ってプランを考えたりプレゼンを出せば決まると思っていた。
このお客様のために毎日深夜まで残業したものだ。
持っていくネタが無くなって、徹夜で手作りの模型まで作った。
お客様もさすがにヤバイと思ったのだろう。
私に本心を打ち明けてくれた。
お客様『月いち君、一生懸命してくれるのはうれしいのだけど、まだ家族会議ができてないの。』
私『そうですかぁ。』
お客様『だから、しばらくは他のお客様にいろいろしてあげて。』
お客様は私を気遣い、やさしく断ってくれた。
私はこのお客様しかいなかったので、この後も通い続けた。
今だったらストーカー行為で逮捕されているだろう。
そんなある日、ご主人にこう言い放たれた。
ご主人『きみのやっていることは迷惑なんだよ!』
私は目の前が真っ白になってその後は記憶が無くなった。
その後一週間ほど立ち直ることができなかった事をよく覚えている
私はこの時は断れたのは努力が足りないと本気で思い込んでいた。
本当にこのお客様には悪いことをした。
当時の私はお客様のためにプランやプレゼンを作っていたわけではない。
自分が契約を取って楽になりたかったからだ。
そんなヤツには誰も家づくりを任せたくないだろう。
私はこの事件が起こった後、考え方を少しずつ変えていった。
《お客様に本当の意味で役に立つにはどうしたらいいのだろうか?
と本気で思い始めたのもこの頃のことです。

営業の苦労を知る筆者は、菊原さんが取った行動と気づきが手に取るように理解できて
感動しました、素晴らしい回顧ではないでしょうか!! 
菊原さんは、これが転機となって訪問しない営業レターを考案して局面を変えることに成功したのです。 (002話参照)
新入社員で販売部門に配属される若い人に読んで欲しいと思います。
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転機を活かしてこそ今がある。
今どんなに成功している人であっても苦難の時期があって、もがき苦しんだ時期があったのです。
一直線で成功路線なんてあり得ません。
転機を活かせるかどうかがその人の人生を変えるのです。
新人営業マンの皆さん
夢をもって頑張って下さい。
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