本を読もう：Joel on Software

本を読もうシリーズが長いこと途絶えてしまってましたが、読書してなかったわけではなく、内容が濃いものを読んでたのでした。。

「ハッカーと画家」を紹介していただいた、WIDEの山本和彦さんから、もう1冊紹介いただいた本です。

Joel on Software
Joel Spolsky 著 ／ 青木 靖 訳
オーム社
ISBN4-274-06630-4

こちらもアメリカのプログラマーの方が書いた本の翻訳本で、翻訳本独特の読みにくさと、あまりにも深い「うんちく」のため、読むのに非常に時間がかかりました。

この方はMicrosoftでプログラマーをやっていた経験がある方で、Microsoft対Unixという感じの話題ではMicrosoft寄りの意見が多いのは、個人的にちょっといまいちでしたが、プログラマーなら読んでみるとニヤリとしてしまうような内容や、ムカッと来るような内容など、盛りだくさんです。基本的には「マネジメント」の重要さを言いたい本だと思います。

まあ、個々の内容は実際に読む方が良いと思いますので、ここでは一つだけ紹介しましょう。

良いマネージャーとは、メンバーがコントロールされているのを気付かせないでコントロールできるマネージャーだ、というような内容がありました。メンバーの自主性による高いやる気と生産性は、私も何度も紹介しましたが、そうは言ってもあまりにも企業なり組織なりが目指す方向と違うことをやられても、全体として上手く行かないものです。そこを上手くコントロールしながらも、やらされ感を与えず、自らやりたい仕事をやっているのだと思い込ませられるようなコントロールをできるマネージャーがすばらしいマネージャーだ、という感じです。

これは私も実際そうなるように、メンバーにはミーティングで意見を出させ、それでも全体として上手く誘導して、参加意識を持たせながら物事を決めていき、メンバー一人一人に当事者意識を持たせ、やる気を出させるようにしています。押しつけ仕事は上手く行きません。

さらに、最悪なマネージャーは、仕事の細かいことまでいちいち口を出して、なんでも把握して管理したがるマネージャーだ、とも書かれています。これもその通りですね。そんなに気になるなら自分でやれば？と言いたくなります。

まあ、そんな感じの、プログラマーに限らないような内容もたくさんありますし、どっぷりとプログラミングの話題もあり、読み応え十分な1冊です。日本のいわゆる職業プログラマーとはだいぶ違うものの考え方という面で読んでも面白いでしょう。

ついでに少しだけ私が参加しているLBIのサロン開催の紹介を。。まもなく予約数が埋まってしまいそうですが、ご興味ある方は是非どうぞ！

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Linux Business Initiative(LBI)が主催する無料講演会について
お知らせします。

今回この講演会では、変貌するIT環境でのビジネスチャンスについて
お二人の講師の方にお話いただくことにしました。
岡田良太郎さんにはクラウド時代のオープンソースソフトの役割と
ビジネスチャンスについてお話しいただきます。
もうお一人はブレークスルーパートナーズの赤羽雄二さんで、
Facebook、iPhone、Android等の新しいプラットフォームでの
ビジネスについて、お話を聞かせていただきます。

お申し込みは以下から。
http://www.lbi.gr.jp/modules/eguide/event.php?eid=24
(講演会からの参加も可能です。定員が小さいのでお早めにどうぞ)

記
開催 2009年度 LBI総会 10周年記念講演会
日時 2009年5月22日 13:30 - 17:00 (講演会は15:00から)
会場 関東ITソフトウェア健保会館 1階会議室
東京都新宿区百人町2-27-6 地図
費用 無料(懇親会は会費制)
主催 Linux Business Initiative

講演会プログラム
15:00- OSSでイノベーション：クラウド時代のOSSの役割？
Linux/OSSをやってきたソフトウェアプロフェッショナルは
どこにビジネスチャンスを見いだすのか
(株)テックスタイル 岡田良太郎氏
http://techstyle.jp/
16:00- Facebook、iPhone、Android等、
急拡大するゲーム・アプリ流通プラットフォームの最新状況と
ITベンチャーの事業機会
ブレークスルーパートナーズ 赤羽雄二氏
http://www.b-t-partners.com/
17:30- 懇親会