神社の杜のワーキング・プレイス　8MATO 冬の森・ナラ枯れ対策始まる

» 2025/12/01

8MATOのある八ヶ岳南麓・標高1000mは、紅葉が終わり、そろそろ冬の装いです。

この辺りでは、まだ雪は降っていません。ただ、前日の冷たい雨は、ここから300〜500mほど高い場所の山肌には、雪だったようです。でも、午後には溶けて見えなくなってしまいました。八ヶ岳南麓は、毎年こんな感じで、根雪になるような積雪はなく、あっという間に溶けてしまいます。

むしろ辛いのは、乾いた冷たい北風です。日本海から吹き寄せる湿った空気は、越後の山々で雪を降らし、八ヶ岳を越えてカラカラになって、吹き下ろします。その冷たさは、身が細るほどです（注：本当に身体が細くなるわけではありませんので、ダイエット目的では使えません）。

さて、そんな冬の8MATOで、賑やかな集まりがありました。子育てを支援する取り組みをしている地元の女性たちの集まりです。先日、近くの体育館で「いろどり祭」を開催、フリマや講演会、ゲームなど、親子が楽しめるイベントを開催した人たちです。こんな田舎に、なんと沢山の子供たちがいるのかと驚きました。来場者は500人くらいだったでしょうか。とても賑やかなイベントでした。

いろどり祭の運営メンバーの皆さんが、8MATOに集まり「反省会（？）」いや「懇親会」でしょうか、大いに盛り上がっていました。

そんな賑やかで暖かな室内から、身を隠すようにベランダのコタツで、ひとりさみしくキーボードを叩いているのが、私です（笑）。

いやぁ、コタツ、クセになりますよ。背中も指先も冷たくなるのですが、下半身の温もりで、ついうとうとするほどです。コタツ、侮るなかれです。

そんな寒風吹きすさぶテラスで、快適なコタツ・ライフをエンジョイしてもらうための2つの秘密兵器を用意しました。

まず、ひとつは、綿入れ半天です。これが驚くほど暖かいんです。男女（大小）の２種類を用意いたしました。コタツを使われる方には、貸し出しますので、気楽にお申し出ください。

もうひとつは、指先を温める卓上温風ヒーターです。しかも、見た目も暖かな「暖炉」風の炎が揺らめく演出もあります。指先も心も温まりますよ。

ついでながら、使い捨てカイロも無償で差し上げています。これで、真冬のテラスも快適ですね。ぜひ、コタツ de 8MATO を試してください。

そんな8MATOでナラ枯れの対策が始まりました。強風の中、樹木医の安藤さんが、大きく揺れる木によじ登り、上の方から少しずつ伐採するという、職人技を披露してくれました。

昨年までは、8MATOの森には、ナラ枯れはありませんでした。今年に入り、ナラの大木の何本かがナラ枯れで枯れてしまいました。これはまずいと言うことで、この取り組みが始まりました。

ナラ枯れとは、ミズナラやコナラなどドングリのなるブナ科の広葉樹が、集団的に立ち枯れる伝染病の現象です。

原因は、体長約5mmのカシノナガキクイムシ（通称カシナガ）が運び込む病原菌「ナラ菌」によるものです。カシナガが木の幹に穿入することで、坑道にナラ菌が広がり、木の通水機能が詰まってしまい、水が上まで送れなくなった木が急激にしおれて枯死します。

これを放置しておくと、森全体が枯れてしまう可能性もあり、地元の樹木医・安藤さんと相談して、対策を始めました。

まずは、枯れている木を伐採します。放置しておくと、枝や木が折れて、人に怪我を負わせ、建物を破損させる可能性があるからです。また、伸びきったコナラの先端を切り落として、水を吸い上げ易くすること、元気のない木を間伐して、元気な木に水や栄養が十分に行き渡るようにするなどの、森全体の健全化を進めていきます。数年かけての対策ですが、一度人の手が入った森は、人間が手を入れ続けなければ、ダメになってしまいます。これもまた、8MATOを作った者の責任でもあり、確実にすすめていこうと思います。

詳しくは、8MATOの会員である"セニョール"こと成迫さんが、俊逸なレポートをまとめてくれましたので、よろしければご覧下さい。