池上彰さんに聞きました「相手のペースを引き出すためのコツは?」
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池上彰さんに質問をしたところ、とても面白いことを教えていただきました。
石井「相手のペースを引き出すための、何か、コツとか考え方はあるんでしょうか。」
池上さん「まず、同調させて、同期させてペースを落としていく。」
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先日、生放送番組「my Workstyle on Real Time Web powered by Lotus」の第4回が行われました。毎回、プロの仕事術に迫る、という主旨で今回は池上彰さん。著者として非常に人気を集める池上さんの仕事術、ということで企画されていましが、それにとどまらない池上さんの知識や知恵が次々に展開されて、皆、興味深く聞いていました。
冒頭の会話は「会場からの質問」タイムで、私がさせてもらった質問の部分です。その回答はとても勉強になりました。いくつかの言葉を抜粋しますと、こういうお言葉がありました。
- 相手の話を引き出そうとするときに
無意識に相手の息使いをみて、
同じような呼吸にしながら
『どうですか』って聞いていくと、
なんとなく出てくる - まず、同調させて、
同期させて
ペースを落としていく。 - ここはどうしても聞いてもらいたいよっ
てところで、ひと呼吸置いて
( - 1秒の間 - )
ゆっくりしゃべる。
いずれも、録画された動画から見ることができます。その部分前後を文字に起こしてみました。
USTREAM 01:06:20~石井)お話が聞きたくて仙台から参りました。石井力重と申します。貴重なお話し有難うございました。池上さんは自分のペースで話されているようでいて実に相手のペースを引き出してあげる、ようにしゃべられるなあと思ったんですね。若干緊張されてる津田さんが徐々にペースを戻されてきた。相手のペースを引き出すための、何か、コツとか考え方はあるんでしょうか。池上さん)津田さんの息使いにどれだけあわせるか、だと思うんですよ。相手の話を引き出そうとするときに無意識に相手の、津田さんの、息遣いをみて、同じような呼吸にしながら『どうですか』って聞いていくと、なんとなく出てくるのかな、と。津田さん)息使いを見る、っていうのは?もうちょっと具体的に。池上さん)うんと早口で、ね、こう、どきどきどきどきして、はっはっはっはって、しゃべった時は、「ね、あの、ま、そんな、どうですか」って、こちらも最初は速いペースでやり取りをしながら、少しずつ、私がゆっくりのペースにしていくと、おそらく津田さんの話し方も、少しずつ緩やかになっていくのかなと。まず、同調させて、同期させてペースを落としていく。結局、私の話のペースに巻き込むってことでもあるんですけれども。(会場の笑い)津田さん)池上さんが一番話しやすいペースというのはどういう位のペースですか?池上さん)今よりかなり早い、早くですね。私はとっても早口です。津田さん)
早く話したいん、ですね?池上さん)とにかくもう何でもワーと言って口が付いていかないよ、という位のことはあるんですが、それはなかなか、あの、付いていけない方もいるだろうというので、今は意図的にゆっくりしゃべるようにしているという、ことはあります。あるいは、緩急を付けるっていう、ことですね。あの、ワーッとかなりのスピードでやりながら、でも、ここはどうしても聞いてもらいたいよってところで、ひと呼吸置いて( - 1秒の間 - )ゆっくりしゃべる。ほら、いまね、こうやって、一呼吸置いて( - 1秒の間 - )というと『おぉ?』と、こうなるでしょ?で、そこからゆっくりしゃべるんですよ、と言うとそこで聞いてくれるんです。津田さん)
それはもうトレーニングを受けたとかじゃなくて自分でもう編み出していったテクニックということなんですか?~01:08:38)
他にもビジネス書やテレビではなかなか話してもらえないような、貴重な話も沢山されています。トーク自体もとても面白いので、お時間があれば、ぜひ全編、ご覧になってみてください。(この後、アイティメディアの記者さんの質問、誠ブロガー安齋さんの質問、と続きます。問いに答えながら、興味深い話が展開されています。)
Real Time Web時代の働き方:池上彰さんのmy Workstyle on Real Time Webを聞く――第5回は10月28日 (1/2)http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1006/18/news003.html
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