ビジネスとテクノロジーの間には深い溝がある?

IBMのオープンソーステクノロジー戦略

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去る10/27から10/30にかけて、日本では初めてとなるOpenStack Summit Tokyoが開催されました。このイベントに際し、来日したオープンテクノロジー統括VPのTodd Moore氏と、この6月にIBMに買収されたBlueBoxの製品責任者を務めるHernan Alvarez氏より、OpenStackに関するお話を聞く機会がありましたので、内容をレポートします。

OpenStackは、オープンソーステクノロジーで開発されたIaaS構築用のソフトウェア群であり、IBMが重要と考えるオープンソーステクノロジーの内の1つです。OpenStackは、単なる仮想化に止まることなく、企業のクラウドインフラを迅速に構築するための選択肢として期待されています。OpenStackのボードメンバーの1人であるMoore氏によると、IBMのオープンソーステクノロジーへのアプローチのポイントは以下の3点です。

  • Systematically Charting a Roadmap for Open Technologies:システマティックにテクノロジーロードマップを作る
  • Lynchpin Technology that Further Interoperability:相互接続性を保証するための要となるテクノロジーにフォーカスする
  • IBM does not Bolt on Open Technologies:コミュニティとの共同活動で製品化を進める

「オープンソーステクノロジーの発展で最も重要な要素はコミュニティ」とのこと。生物界では、エコシステム内に種の多様性があるほど繁栄するそうですが、オープンソーステクノロジーの世界も多様なメンバーがコミュニティに参加しているほど、活動は活発になります。エコシステムの成長のためには、特定の1社だけが強いリーダーシップを発揮するガバナンスは得策ではありません。

「テクノロジーを採用する際、企業には次の3つの選択肢があるが、Open Plusが最善である」とMoore氏は続けます。Open Source Onlyの場合、技術実装にはリスクを伴うし、保守の負担も大きくなります。Proprietaryにはベンダーロックインのリスクがあり、残るは活発なエコシステム内で開発されるオープンソーステクノロジーにベンダーが付加価値を付けて提供するOpen Plusというのがその主張です。

  • Open Source Only
  • Proprietary
  • Open Plus

IBMのOpenStackコミュニティでの活動は、ハイブリッドクラウドにフォーカスしたものとのこと。これはIBMの顧客である企業との要望と無関係ではないでしょう。パブリッククラウドを利用できない業種の企業にとって、プライベートクラウドもしくはハイブリッドクラウドで、パブリッククラウドと同程度の使い勝手のIaaSを構築できるソフトウェアへのニーズは大きいと予想します。

この続きはBlue Boxの話で。

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