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元・世界銀行副総裁の西水美恵子さんの連載記事を読んで思ったこと

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ちょうど時を同じくして、「朝日新聞」と「ほぼ日刊イトイ新聞」で、
元・世界銀行副総裁の西水美恵子さんの記事が連載されていました。

「本気になりませんか?」 西水美恵子が語る仕事-4

ほぼ日刊イトイ新聞 - それはまるで、 ダンスのように。

西水さんは世界銀行で、世界の貧困撲滅のための活動をされてきた方で、
どちらの連載も興味深く読んでいたのですが、
特に印象が強かったのが、「ほぼ日」の「第5回 鬼を見た」で話されていた
パキスタンの村にホームステイしたエピソードです。

ホームステイ先のお母さんに紹介された瞬間に、
こんな教育のない、やせ細った女性に
自分の身の安全をゆだねるのは絶対に嫌だと思い、
十数年間にわたって貧困撲滅の仕事をしてきた自分が、
そこで無意識のうちに貧しい人々を見下していることに気づき
ゾッとしたそうです。

そんなときに、そのお母さんからなぐさめられたことで、
自分の本気のスイッチが入ったとのこと。

貧困について、頭では考えてわかっていたつもりだったのが、
現場で本当の貧困を自分が体験したことで、
覚悟ができたということですね。

たぶん、僕も含めて日本人のほとんどは、
頭では世界に貧困問題があることがわかっていても、
実際の感覚としては理解できていないんだろうなと思います。

何にしても、頭だけで考えるよりも、実際に現場で体験することが大事ですが、
このような貧困を実際に体験するというのは、
一般人にとっては難しいことですね。

でも、貧困問題に興味や関心を持ち、
西水さんのように実際に経験された方の話を読んで、自分で想像してみるだけでも、
多少はましなのかなと思います。
西水さんの本をまだ読んでなかったので、読んでみるつもりです。

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