自分の初めての本を商業出版したい方が企画書をまとめるときに参考になるサイト
オルタナブロガーの永井孝尚さんと上田修子さんが出版企画書に関する記事を書いてらっしゃったので、今回は初めての本を商業出版したい方が企画書をまとめるときに参考になるサイトを紹介します。「企画のたまご屋さん」というサイトです。
このサイトは、「企画のたまご」をメーリングリストに登録している出版社の編集者の方々に配信して、興味をもった編集者と仲介し、出版が決まったら成功報酬を「企画のたまご屋さん」に払うという仕組みになっています。
このサイトの「著者の方へ」のコーナーに、「企画のたまご」として配信するのに必要な3点セットがあげられています。「企画書」「目次案」「見本原稿」の三つです。
「企画書」については、どんな項目が必要なのかを列挙して説明されています。「タイトル」「本書の内容」「企画の背景」「読者のターゲット」などですね。この項目に沿って、自分が書きたい本の企画をまとめていけば、企画書はすぐにできあがります。
3点セットを含めて、私が重要だと思う項目は「タイトル」「著者プロフィール」「企画意図」「この本を制作するために有利な条件」「目次案」「見本原稿」です。特に「目次案」を具体的にわかりやすく書くことが大切です。
「見本原稿」も、最初に出版社に見せるのは一部としても、ある程度まとまった分量の原稿があったほうが、今までの経験上、企画が通りやすいです。永井さんも書いてらっしゃいましたが、初めて本を書く人の場合、企画書や短い原稿だけだと、本当に一冊の本を書き通せる筆力があるのかどうか、本当に企画書通りの原稿ができるかどうかを編集者が判断しにくいからです。私が出版プロデュースしようとした本でも、最初にまとまった原稿がなかった場合、原稿を書き進めていく途中で著者と出版社側でうまくいかなくなり、企画がぽしゃったことが何度かあります。
出版企画書の3点セットがまとまったら、もちろん「企画のたまご屋さん」を使ってもいいですが、私はむしろ自分で動くことをおすすめします。このようなサービスを使うと、待ちの姿勢になり、時間もかかることが多いからです。今はツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを使っている編集者の方も多いですし、勉強会やセミナーなどで知り合う機会も増えているので、編集者の方々と知り合うのはそんなに難しくありません。まずは編集者の方々とコネクションをつくって仲良くなってから、企画書を見せて相談してみることです。
編集者も常に売れそうな企画を求めているので、面白そうな企画なら相談にのってくれるはずです。そこでフィードバックをもらいながら、出版企画を修正していき、粘り強く行動を続ければ、商業出版することは十分可能だと思います。自分の本を出したいという方は、ぜひ企画書をつくって、自分から積極的に動いてみてください。