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触媒のように世の中のいろいろな人やものをつないで変化を起こしていきたいと思っています

自分のサイトやブログをメディアとして見ると可能性が広がる

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昨日、阿佐ヶ谷ロフトで開催された「出版大崩壊と電子書籍の罠 ポスト大震災の出版業界のゆくえ」というトークイベントに行ってきました。『出版大崩壊』という新書の出版記念として文藝春秋が主催したもので、著者の山田順さんのほか、徳川家19代という評論家の徳川家広さん、国際コラムニストのケビン・ローンさん、ドイツ人と日本人のハーフの作家サンドラ・ヘフェリンさん、「マガジン航」編集人の仲俣暁生さん、「リストラなう」というブログで有名になり、本も出版した元大手出版社社員のたぬきちさんとユニークな方々がゲストとして参加され、電子書籍や出版業界の裏話のほかにも、震災や原発事故、国際関係、日本人など、いろいろな話題が出て面白かったです。

たぬきちさんは、出版社をリストラで辞めた後も、IT業界の下働きで電子書籍の制作に関わっているとのことで、出版が好きなので出版業界の周辺にいたいとおっしゃっていたのが印象に残りました。私も、出版社で雑誌編集者として社会人を始めて、現在もたまに出版プロデュースの仕事をしているので、気持ちはよくわかります。出版業界は先行きが厳しいと言われますが、でも仕事としてはやはり面白いんですよね。

自分が立てた企画や、自分が関わった雑誌、書籍が具体的に形になるのはうれしいものです。月刊誌をやっていたときは、毎月雑誌ができあがってくるのが楽しみでした。また、毎月読者からのアンケートハガキが何千通も届いていましたが、そのハガキをチェックして読者の反応を確認できるのも面白かったです。

企画次第でいろいろな人に会えるというのも出版の仕事の面白いところです。私は主にアイドル雑誌をやっていたので、取材対象は若手アイドルがほとんどでしたが、たまに企画物の記事で、俳優やお笑い芸人、文化人などにも会う機会がありました。それぞれの業界の第一線で活躍されている方々とお会いするとやはり刺激になります。

ただ、今は出版にこだわらなくても、インターネットで、個人が自分の企画を形にしたり、いろいろな人に会いに行ったりすることはできるんですよね。うちの会社では、年表創造コミュニティ「Histy」というネットサービスを運営していて、いわゆる年表、時系列情報のプラットフォームを目指していますが、メディアとして考えると、いろいろな人を年表とインタビュー記事で紹介するコーナーがつくれるなと思って、ロールモデルにしたい、各業界で活躍している人たちを取材する「ロールモデルを探せ!」を最近始めました。

例えば、学生さんでも、普通に就活するよりも、ブログなどを使って連載インタビューのコーナーを企画して、興味がある会社の社員や、経営者などに取材を申し込んで、話を聞いて記事にまとめて載せていけば、自分にとっても勉強になるし、他の人にも参考になるし、自分のことをアピールできるし、そこからいろいろな会社と縁をつなげていくこともできるでしょう。もちろん取材を申し込んでも断られることもあるでしょうけど、けっこうオーケーしてもらえるものです。

自分のサイトやブログをメディアとして見ることで、いろいろなことができる可能性が増えてくると思います。

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