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東日本大震災=東北地方太平洋沖地震×東北大津波×福島原発大人災

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東京新聞の記事によると、岩手県陸前高田市で被災した方が、ほとんどの人が津波で犠牲になったのに、名前に津波という言葉が入らなければ、これから生まれてくる世代にそれが伝わらないから、東日本大震災という呼び方を変えてほしいと訴えているそうです。

東京新聞:「東日本大震災」名称変えて

名称を変えるのは難しいでしょうけど、東日本大震災を因数分解して、三つに分けて考えてみるといいのではないかと思っています。

東日本大震災=東北地方太平洋沖地震×東北大津波×福島原発大人災

「東日本大震災」は、今回の災害について政府が決めた呼称です。
「東北地方太平洋沖地震」というのは、気象庁が3月11日の地震につけた正式名称です。
「東北大津波」は東北の津波による被害を表しています。
「福島原発大人災」というのは、これは自然による災害だけではなく、人による被害の面が大きく、以前『日本人初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹さんが昭和23年に書いた詩文「原子と人間」』というエントリーもあげましたが、特定の人を指すということではなく、原子力に対する私たち人間のおごりが生み出した災害であるという意味で、こう呼ぶのがいいのではないかと。

また、原発の名称については、おちゃらけ社会派として有名な人気ブロガーのちきりんさんが「原発の名前は変えたらどうだろ?」というエントリーを書いています。地名がつくと長期間にわたって風評被害が起こるので、できる限り狭いエリアの地名を使うか、もっと違う名前をつけたほうがいいのではないかということです。

私は、原発に対してきちんと人間が責任を持つという意味を明確化するために、人名をつけたらどうかと思っています。例えば、福島第一原発は、原発導入を推進した中曽根康弘元首相に敬意を表して「中曽根原発」、福島第二原発は、「原子力の父」と呼ばれた正力松太郎氏に敬意を表して「正力原発」に改名してみたらどうでしょうか。危険がうわさされる浜岡原発は「菅原発」、もんじゅは「枝野原発」に改名すれば、政府の方々が今後事故が起きないように責任を持って対処してくれるようになるかもしれません。電力会社の社長や役員の名前でもいいでしょう。政府や、電力会社の役員が替わるごとに原発の名前も替えていくと、責任が明確になっていいかもしれません。もちろん特定の人に責任を押しつけるということではなく、私たちみんなが当事者意識を持って考えていくことが大事です。

原発、エネルギー問題については、ソフトバンクの孫正義社長が、20日に行われた民主党の復興ビジョン会合で「震災復興に向けて」という講演をされて、その中でとてもわかりやすく現状を分析した上で、脱原発に向けて説得力のある提案をしていました。下のサイトで動画が見れますので、まだ見ていない方はぜひチェックしてみてください。

孫 正義 講演 「震災復興に向けて」

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