「義援金」と「支援金」の違い
私はよく知らなかったのですが、「義援金」と「支援金」には違いがあるようです。
多くの方はご存じと思うが、「義援金(義捐金)」と「支援金」の相違について説明しておきたい。東日本大震災への寄付が集まりつつあるが、テレビ局や共同募金会でおこなっているものは「義捐金」と呼ばれるもの。私が役員をしている市民キャビネットや市民協で行っている寄付は「支援金」だ。
「義援金」は、通常は日本赤十字社にすべて集められ被災者に分配する。阪神淡路大震災において最終的に配分されたのは震災から6か月以上後のことだ。
どうしてこのように遅くなるのかというと、「公平・平等」にしなければならないために被災者の総数、それも被害状況(全壊か半壊かなど)を把握しなければならない。これが容易なことではないのだ。今回も数千億円集まると思うが、たとえば2000億円集まって200万人に配分すると、1人当たり10万円がいまから6か月以降に支給されるというものだ。
だから、義援金に寄付をして、テレビに出ている被災者にわたっていると思うと大間違いなのだ。
これに対して「支援金」は、この大震災において活動しているボランティア団体・NPO、あるいはそうした団体が必要だと考える人びとに支給される。また、この現金はガソリンや食料品、おむつなどに変えて、必要な人に配られる。即効性を考えるなら、この支援金の方が友好な手段だ。
だが、「支援金」には公平性・平等性は担保されない。例えば、私が専務理事をしている市民協には「宅老所を全国に広める会」の事務局があり、当然のこととして「宮城宅老所連絡会」と関係が密だ。こうして宮城宅老所に義援金をおくるとそこの判断で資金は使われる。多分、宅老所の会員の困っているところへ重点配分されることになる。
田中さんは特定非営利活動法人市民福祉団体全国協議会専務理事の方で、長年にわたってNPO活動され、NPO関連の本も出版されているようです。
ちょっとネット検索で調べてみたところでは、義援金が、国、被災した自治体、日赤などで構成される「義援金配分委員会」を通じて配分されるというのは確かなようです。最終的に被災者にお金が使われることは間違いないですが、実際に役立ててもらうにはかなり時間がかかりそうですね。すぐに寄付金を役立ててもらうには、実際に現地で救援活動をしているNPOに支援金として寄付したほうがいいかもしれません。専門家でこのへんに詳しい方がいらっしゃったら、ぜひ教えていただけたらと思います。