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Web2.0とその次のWebについての考察

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いまさら僕がWeb2.0について解説することはないかと思う。
『ビジネスブログブック』シリーズ、『Web2.0BOOK』から始まる一連の著書でいいたいことはすべて書いた。

ただ、最近、Web3.0、ということを真剣に論じるひとが増えてきて、それは米国でも例外ではないようなので、僕としても何らかの考え方を示しておくべきかとも思ってきた。

これまでは、Web3.0と聞かれると「Web2.0もまだまだ発展途上だから、それを論じるのは早い」「敢えて言うなら人類全員、少なくとも日本人のほぼ全員が(ケータイなどを通じて)ネットに常時接続されている状態」「それにはハード的な進化や社会制度の変革等が必要だからWeb業界だけの問題ではない」というようなコメントをしてきた。

しかし、周囲のBlogや雑誌、新聞の論調などを見ている限り、もっと過渡的なWebの状態について期待する向きが多い気がしてきており、それをWeb3.0と呼ぶようになってしまう可能性があるように思えてきたのである。

ここで僕が3.0なんてない(>_<)と主張することは、僕がWeb2.0についてのエントリーを書き始めたころにそれを嗤ったひとがいたことと同じように思える。だから、とりあえず、Web3.0と呼ぶかどうかは分からず、その是非も問わず、とにかく現状のWeb2.0のその次について、コメントしておこう。


■ テクノロジー面
WebがHTMLによる情報流通の仕組みであるとすれば、FeedはRSSによる情報流通の仕組みである。
WebはFeedの力を借りて進化する。つまり、HTMLからRSS、ひいてはXMLの世界へと変わりゆくと考えている。XMLによる情報流通は、イコール セマンティックWebだ。
そこまでいついくかは分からないが、まずはRSSベースの世界、つまりFeedの時代が来ると考えている。

まとめ:HTML to RSS


■ トラフィック面

Web1.0の時代のトラフィックの起点はURL=ドメインだ。耳慣れないドメインをブラウザにうちこんでもらわないと自分たちのサイトに来てもらえないから、ネットベンチャーは巨額の資金を集めては、テレビやラジオ等に広告を打ち、ドメインを連呼し、強引に記憶させようとした。この時代のネットの覇者はYahoo!などのポータルである。あるいはブラウザをおさえたマイクロソフトだ。

それがWeb2.0時代では、トラフィックの起点は検索に移る。ブラウザの検索窓を使って任意のサイトを開くユーザーは多い。僕自身ドメインを直打ちすることは滅多にない。
つまり、検索キーワード=クエリが現代のトラフィックの起点だ。

そして、その次のWebでは、更新情報自体がトラフィックの起点になる。更新されていないサイトにわざわざ訪れることは時間の無駄だ。
だから、ユーザーは更新情報を収集する機能を欲し、それを理解しているポータル達もその機能を提供し始める。それがFeedリーダーであり、iGoogleやMyYahoo!、Netvibes のようなパーソナライズドポータルたちである。


まとめ:ドメイン to 検索 to 通知

■ ユーティリティ面

最後に、Webの機能面の要素の変化を書く。

Web1.0ではWebの機能は「受信」と「検索」だった。
それがWeb2.0 ではBlogの力を借りて、「受信」「検索」「発信」「共有」の4要素となった。

ただ、Blogが更新情報の通知機能としてRSSを採用したことで、次の変化が起きる。つまり、現在のWeb、HTMLベースのWeb に足りないのは時間の情報と、通知という要素なのである。通知については、HTMLではなくRSSに依存する。

次のWeb=Webn3.0とここでは呼んでおくが、「通知」「受信」「検索」「発信」「共有」の機能を持つことになる。
2.0的モダンなWebサイトはすべからずRSSによる通知機能を持ち、あるいはRSSを登録して購読させる機能を持つだろう。

ただし、それもまた過渡的だ。
やがてはRSSによる通知は、次第にリッチ化し、フルコンテンツを持つようになる。そうなると、RSSとHTMLの立場が逆転し主客転倒状態となるだろう。RSSが主体となる情報流通が始まるのである。これがFeedの時代だ。

このFeedの時代がいつ来るかは明確ではないが、Webの重要なパートナーとしてのFeedの存在感は急速に増し、その過程をもってWeb3.0と呼べる状態を構成するだろう。

まとめ:Web3.0 = 「通知」「受信」「検索」「発信」「共有」


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Comment(3)

コメント

ボウズマン

わかりやすい説明をありがとうございます。
Web3.0は、よりセマンティックな世界へ向かう。まさに同感です。
小川さんはその昔Web1.0とWeb2.0の違いを「XML濃度の濃さの違い」という表現をされていましたが、Web3.0では全てのコンテンツがXMLになるのかも知れませんね。
その意味で、HTML→RSS(濃度の薄いXML)→MicroFormat(濃度の濃いXML)へ簡単に移行ができればうれしいです。
ところで、Feed Burnerのような「Feedの代行管理」や「Feedによるイノベーションへの貢献度指標(インパクト・ファクター)」および「Feedのデッドストックの利活用」などについては、どのように考えておられますか?

MT

検索に変わる何かの時代になる予感は確かに感じておりますが、現在のfeedとは、受け側が何らかの意志をもって送り手に関心を持った場合に初めて成立するものでしかありません。
現在のテレビのように、ボーと見ている間に情報を知ってしまうような送り手主導の仕組みがなにかなければ、パラダイムシフトのようなことは起こらないと思いますがどう考えておられますか?

早速コメントをいただき、ありがとうございます。
詳しいお答えについては別途エントリーをしたいと思います。

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