オルタナティブ・ブログ > 坂本史郎の【朝メール】より >

ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

ロボット掃除機対決(2) 東芝のスマーボVC-RB100 vs iRobotのルンバ780、ゴミ収穫が多いのはどちら?

»

おはようございます。

雨が多くなってきました。今朝も雨。思ったより冷え込んでいます。
手袋とマフラーを置いてきてしまいました。ノートPCの排気が指先に温かい。

今朝はロボット掃除機の対決第二弾です。

==

3月1日に3階のオフィスに二人をアサインしました。その後、今朝まで4回ほどお掃除をしてくれています。朝一にスイッチを入れ、お任せするのです。

オフィス内を2台のロボット掃除機が、ランダムにあちらこちら行きながらゴミを採ります。長期テストをすれば、元のゴミの量はそれなりに平等に与えられ、条件の違いによる差が少なくなるものと考えています。

さて、そろそろ一ヶ月の3分の1を過ぎたあたりです。ゴミの回収結果を測定してみましょう。

スマーボ(左)とルンバ(右)のゴミの様子です。

120309_8_21_26

スマーボの方が多く見えますね。

いざ、重量を測定してみましょう。

120309_8_21_00

なんと、スマーボが3gに対してルンバは5gでした。ルンバの勝ち。旧型ルンバだったら圧勝でしょう。(新旧ルンバ比較はこちら>>)

スマーボのゴミの方が密度が低いということですね。スマーボのゴミ収穫量が比較的少ない理由を考えてみましょう。

==

■スマーボは動きが直角でランダム性が少ない

スマーボは障害物に出合ったときに、左右直角に回避します。そしてまた同じ向きに戻ったりします。感覚としては、野球場やサッカー場の芝を刈るような動きです。そのため、部屋のせまい地域にとどまっていることが多いです。また、部屋の端にたどり着かないことも。

対してルンバは動きが斜めです。よりランダム性が高い。さらに、障害物に出合うとその際に沿って動きます。圧倒的に脱出性が高いです。さらに、部屋のあちらこちらで掃除をしている。さすが軍需産業の技術ロジックとでもいうのでしょうか。

スマーボが真四角の平常時ではちゃんとやってくれるのに対して、ルンバは非常事態での対策が施されているという感覚です。

==

■スマーボは「Turboモード」+「念入りモード」で動かさないと掃除をすぐに完了してしまう

一つの場所からの脱却が下手なスマーボは、周りを掃除しているうちにゴミが無くなってしまうのでしょう。満足げなサイン音を出して、吸引をやめてその後は充電器を探し始めます。吸引音が無くなってヌルヌルと探すので、オフィスのどこにいるのかを探し出すのが困難だったりします。下手をすると20分ほどしか稼働していません。毎朝3回ほど探し出して、移動して、スイッチを入れなおします。

一方、ルンバは障害物に引っかからない限り念入りに掃除を続けます。電池の持ちはスマーボが60分弱、ルンバが90分程度です。このあたりもゴミの回収量には大きく影響するでしょうね。

==

その他、気がついたことを列記してみましょう。

■スマーボは旧型ルンバよりも静かになっている780よりもさらに静か

執務時間内でも稼働していても気にならないくらいのレベルかもしれません。スマーボのTurboモードでは若干排気の音が気になりますが、ルンバよりも滑らかな音です。ルンバは機械音がします。旧型ルンバはけたたましい音です。

==

■取っ手がないのはとっても不便

ルンバ以外のお掃除ロボットに取っ手が無いと気が付きました。もしかしてiRobot社の特許になっているのかもしれません。ロボット掃除機の本体は静電気やらで埃だらけです。取っ手が無く、運ぶときに両手がふさがれるのはとても不便です。

120309_9_15_33

==

■お掃除を始める前にごちゃごちゃ話すスマーボ

「自動モードで掃除を始めます。掃除が終わったらダストボックスのゴミを捨ててください。」
「自動モードで掃除を始めます。使わないときには充電器にセットしておくことをお勧めします。」

ルンバはスタートボタンを押すと2秒くらいで稼働を始めます。一方、ごちゃごちゃと話すスマーボは10秒ほどしてから稼働を始めます。家電なので、スイッチを入れたらすぐに動いて欲しいと思うのはわがままでしょうか。

まるで、地下鉄とかJRの過剰なアナウンスみたいですね。ある意味とても日本的なスマーボ。

==

■リモコンの操作性が悪いスマーボ

ルンバの楽しみの一つはラジコンカーのようにあちらこちらのゴミにリモコン操作でたどり着けることです。当然のことながらスマーボも、と思っていたら、リモコン操作がとても難しいです。まるでラジコン感覚はありません。

==

■ともに2cmくらいの高さに弱い

ホワイトボードのキャスターを外した足、スロープ。引っかかる障害はどうも2cmくらいの高さのところです。ここからの脱出力は両者に殆ど違いがありません。同じ所でひっかかります。

120306_7_14_52 120306_7_16_34

==

今のところ、ルンバ780の印象がよりいいです。ルンバも一朝一夕に出来上がった製品ではないということなのでしょう。日本メーカーの家電神話を信じたい自分としては、ちょっと残念なご報告になってしまっています。

比較テストは3月いっぱい続けます。

==

■関連記事

ロボット掃除機対決スタート、東芝製 vs ご本家iRobot製

【30g:18g】新旧ルンバの一ヶ月分ゴミ収集能力比較

新旧ルンバ性能比較、旧型が約2倍ゴミを良く捕るという衝撃実測データ

東芝のルンバならぬ「Smarbo(スマーボ)VC-RB100」稼働開始!

東芝のルンバならぬ「Smarbo(スマーボ)VC-RB100」報告(2)

新型ルンバ780がやって来た!本当にロボコップからアトムに進化?(1)

新型ルンバ780がやって来た!本当にロボコップからアトムに進化?(2)

Comment(4)