【速報】英国でネット広告がテレビを超えた件。具体的なデータが発表された
英国において,2009年上半期のネット広告費がテレビを越えたというニュースが業界を駆け巡った。
さて,10月7日のeMarketerで,具体的なデータが発表されたので,それを紹介したい。ちなみに調査元は,Internet Advertising Bureau UK (IAB UK), PricewaterhouseCoopers (PwC) and the World Advertising Research Centre (WARC) だ。
■ Online Spending Passes TV in UK
この記事によると,Internetがトップの23.5%,続いてTVが21.9%,新聞・雑誌などの印刷ディスプレイ広告が18.5%となっている。ただし英国広告市場の特徴として,国営テレビ放送局であるBBCのシェアが非常に高いため,広告費に依存する民放が中心の米国や日本とは大きく異なっている点を割り引く必要がある。
さらに,インターネットの内訳データも公開された。ここで,Paid searchは「検索連動広告」,Classifiedsは「売りたし買いたし等の三行広告。海外ではCraigslistやKijiji(eBay)など活発」,Displayは「バナーや動画広告」だ。特にClassifieds広告は最も成長しているようで,有力サイトがない日本でにおけるビジネスチャンスを感じる。
■ なお,CNETの 「ad:tech London 2008にみる英国インタラクティブ・エージェンシー最前線」 から,英国広告市場に関する特徴を一部引用させていただく。詳しくは原記事を参考にしてください。
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たとえば、国別の広告出稿額では、2007年時点で日本は世界2位(466.06億ドル)で、イギリスは4位(342.5億ドル)であるものの、人口1人あたりの広告費では、日本が364.8ドルに対してイギリスは567.1ドルと、イギリスが大きく上回っている。ちなみに、米国は593.5ドルで英国に若干プラスで、世界トップの座にある。(詳細はこちら)
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英国と日本と広告事情は異なるし,放送と通信の融合により単純ではない側面もあるが,数年後,ネット広告がテレビを上回る日を予感させるデータだと言えるだろう。
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