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1回買えばいつでもどこでも映画を見れる!ディズニーがクラウド活用で実現

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米ディズニーが画期的なデジタルコンテンツ配信システムを近く発表するという。

Disney Touts a Way to Ditch the DVD (The Wall Street Journal 2009/10/21)
Disney’s Going Digital: Buy Once, Watch Anywhere (Mashable 2009/10/21)

これらの記事によると,彼らが開発しているコンテンツ配信システム「Keychest」は実に画期的な仕組みだ。

例えば,私が1回「クリスマス・キャロル」のDVDを購入したとしよう。そうするとそのDVDで映画が見れるのはもちろんだが,それを遥かに上回る素晴らしい特典がついてくるのだ。

それは「クリスマス・キャロル」をいつでもどこでもどんな媒体からでも*1閲覧できる権利だ。ディズニーの「Keychest」を導入したベンダーから,メディアを問わず,例えば携帯でもCATVでも見れる仕組みが提供されるという。

*1 ... 期間や場所,媒体についてはこの記事に明記していないので,もしかしたら制限があるのかも知れない。

映画やTV番組などのコンテンツは常にサーバーサイドにおき,ユーザーがコンテンツを購入すると「Keychest」のアクセスキーが発行される。ユーザーのアクセス情報はディズニーのデータベースに一見管理され,各配信ベンダーはアクセスの都度,そこに問い合わせにいくようなシステムらしい。

クラウドソーシングの技術を活用しつつ,将来的には行動履歴を含む映画ファンの属性データベースをディズニーが一手に独占するかもしれないという,極めて戦略的な構想に見える。

しかしユーザーからすると実に便利だ。そもそも家庭用映像媒体は10年おきに進化する宿命(VHS100%が1996年,VHS/DVD約50%が2001年,DVD100%が2006年,DVD/Blu-Ray50%が2011年)を持っている。さらに携帯やiPodなどプレイヤーが多様化する現代においては,まさに必須のサービスといえるだろう。

さすが,ディズニー!
早ければ来月に正式発表されるようです。



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