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【2009年8月最新版】Facebookアプリ最新ベスト50に学ぶ,mixiアプリ成功の秘訣

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約3ヶ月ほど前,当ブログにおいて,Facebookアプリを調査しmixiアプリ成功の秘訣を探るシリーズを連載し,大きな反響をいただいた。

前回調査からわずか3ヶ月の経過だが,Facebookアプリ・ベスト50へのデイリー訪問者はなんと2.7倍に増加しており,一方,ベスト50の約半分(24アプリ)は入れ替わった。Facebookアプリが開始されたのは2006年だが,約3年たった今でも急激な変化を伴う成長が続いていることがわかる。

なお,前回調査のベースとしたFacebook統計調査の老舗サービス「Adonomics」はほぼサービス停止状態となっており,かわって「All Facebook」が最もメジャーな調査サイトとなっている。そのため今回は「All Facebook」をベースにしており,前回調査とは若干基準などが異なる点をご了承いただきたい。

(参考)Facebook主要調査サイトについて
・All Facebook        http://www.allfacebook.com
・Adonomics        http://www.adonomics.com
・AppData        http://www.appdata.com
・Developper Analytics    http://www.developperanalytics.com

Compete
【主要Facebook調査サイトの全米アクセス状況】

■2009年8月調査結果について

「All Facebook」で,Daily Active Users(以下,デイリー訪問者)の最も多いアプリ・ベスト50アプリをピックアップした。調査日は2009年8月15日,表の中で新登場の欄が●となっているアプリは,3ヶ月前の調査ではベスト50に入っていなかったニューカマーだ。

Facebook_apps

【Facebookアプリ デイリー訪問者ベスト50】

■ ゲーム
・ソーシャルゲーム(59%): アプリ参加ユーザー同士が交流するゲーム
・ソリタリー(8%): ユーザー交流もあるが主として個人で遊ぶゲーム

■コミュニケーション
・友人・家族交流(6%): 友人や家族などリアルの知り合いのコミュニケーションを促進するアプリ
・趣味・同好交流(5%): 映画,音楽等,趣味や同好の人たちのコミュニケーションを促進するアプリ
・出会い(1%): 不特定多数の(主として異性の)コミュニケーションを促進するアプリ

■デジタル・ギフト
・デジタル・ギフト(1%): 軽い挨拶,バッチ画像,誕生日,キャラクター等のイメージ画像のプレゼント・アプリ
・自己アピール(2%): 友人分類,家計図作成等,自分自身のアイデンティティ確立と自己アピールのためのアプリ

■機能拡張
・機能拡張(17%): モバイル対応やウォール機能拡張等,Facebookの機能を拡張するアプリ

■社会貢献
・社会貢献(1%):植物コンテンツを友人に送ると温暖化対策に寄付する等,収益が社会寄付。ギフト系が多い

Facebook_apps2_2
【カテゴリーごとのデイリー訪問者比率】

■2009年5月とのトレンド比較について

まずFacebook自体のアクセス状況を見ておこう。

Googletrends

この図は,Google TrendsによるFacebookのアクセス状況(デイリー訪問者)の推測値である。このチャートを見ると,アプリのオープン化以来,2009年4月まで一直線で急成長していたFacebookもついに成長がスローダウンしたことがわかる。特にここ3ヶ月の間,Facebook全体のアクセス状況には大きな変化はないことが読み取れる。

ではここで,前回調査(4月29日,Adonomics調査)との対比表(8月15日,All Facebook調査。一部調整や基準の異なる点あり)を見てみよう。

Facebook_apps3
【カテゴリーごとのデイリー訪問者 前回調査との比較】

この3ヶ月における変化のポイントは,次の3点に集約されよう。

1.この3ヶ月で,Facebook自体のアクセス状況に大きな変化がないにもかかわらず,ベスト50アプリのデイリー訪問者は273%と驚異的に増加している。つまりFacebook内でのアプリ依存(コンテンツ依存)は大幅な向上が続いており,逆にそれ以外のコミュニティとしての用途は伸びていない,逆に縮小気味かも知れない。これはGREE急成長とmixi低迷にも通じるところである。

2.カテゴリーで見ると,ソーシャルゲーム(426%) とモバイル強化(384%) が圧倒的に成長していることが見てとれる。また母数が少ないので目立たないが,友人家族交流も419%と成長している。逆に出会い系やデジタルギフト系は縮小傾向にあり,ゲームだけでアプリ・デイリー訪問者の2/3を占めるに至っている。

3.ソーシャルゲーム内のブームとして特筆すべきなのは,ここ3ヶ月で新登場した「農場系」だ。第一位の「FarmVille」(Zynga)や第二位の「Farm Town」(SlashKey)をはじめ,ベスト50内に8ゲームが入っている。本質的には「たまごっち」を起源といる育成系ゲームで,GREEでは「ハコニワ」がこの分野にあてはまる。シンプルでいながら「クチコミドライバー」「リピートドライバー」という成功のエッセンスがふんだんに盛り込まれているものが多い。

Farmville
【TOPアプリ FarmVille と その驚異的なDAU成長】

■ソーシャル・アプリケーション成功の秘訣

さて,これらの新しい天上アプリに共通する「成功の秘訣」は何だろうか?

四半期前のコラムで提示した「ソーシャル・アプリにおけるゲームのルール」に新しいエッセンスを取り入れ,4つのポイントにまとめてみよう。

 1.人気の出るコンテンツを創る。
 2.多くの人々の目に触れる工夫をする。
 3.定期的な訪問を促進する。
 4.効果的な収益モデルを組み込む。

これら全てのビジネスに共通するシンプルな黄金律を「ソーシャル」な世界に当てはめると次のようになる。

 1.コンテンツの価値は,そのクオリティより「友人」や「同好の人々」との情報共有,体験共有にある。
 2.多くの人の目に繰り返し触れるために,「クチコミ・ドライバー」をゲームに組み込む。
 3.定期的に訪問してもらうために,「リピート・ドライバー」をゲームに組み込む。
 4.収益のキーは仮想通貨。「バナー広告」ではなく「アフィリエイト広告」と「マイクロペイメント」の有効活用だ。

では次回は,具体例を交えながら,新しいベスト50アプリの中で特徴的なものをピックアップし,このシンプルで奥深いテーマを掘り下げてみたい。

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