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Facebook, Twitter, YouTube ... ソーシャルメディア・プロモーション本格普及の予兆あり

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当社ループスは,企業が自社運用するSNSコミュニティの構築がメインビジネスだ。

しかしながら,ここに来て,企業のプライベートコミュニティへのニーズはより多様化しつつある。

ひとつはコミュニティのビジネス活用が,多くの実験段階を経て,ある成功パターンができてきつつあること。
そしてもう一つは,急速なオープン化により,独立コミュニティの枠を超え,メガソーシャルメディアとの連携が重要になっていること。

近年,特に目立って増えてきているのが,ソーシャルメディアを活用したプロモーションのお話だ。
mixiアプリの影響も多いにあるようだ。

一昔前のイメージだと,「ソーシャルメディア・プロモーション」とは相も変わらず企業ブログやブロガーコンタクトが中心で,メガSNS内において実験的に公式コミュニティを展開するといったレベルだった。それがここに来て,先進的クライアント,それもワールドワイドにブランド展開している大企業において本格的に採用されはじめている。

当社の推進するソーシャルメディア・プロモーションは,次のような特長を持っている。

■ ソーシャルメディア三種の神器の活用

1.OpenSocialとFacebookAPIを利用した,世界のメガSNSへのアプリ展開
例えば,北米はFacebook/MySpace,日本はmixi,欧州はBebo,中南米はHi5,ブラジルやインドはOrkut,ロシアはMail.ru,東南アジアはFriendsterというように世界の文化圏ごとに根付いたSNSに,ソーシャル・アプリを展開する。それにより,従来の「公式コミュニティ型」と比較し,顧客との深いコミュニケーションが実現でき,また自社ブランド・コミュニティへの集客装置となる。

2.YouTube等の動画投稿サイトを利用した,バイラルムービーの仕掛け
バイラルとはクチコミにより閲覧者が鼠算的に増加するタイプのムービー。情報洪水によりCMの地位低下が急速に進む現在において,能動的閲覧となるYouTubeムービーの認知・想起効果は強力である。クチコミ装置がついている点も見逃せない。なおバイラルムービーはテレビCM連動が効果的であり,新たなマスメディア活用手段となりうる。

3.Twitterを利用した,リアルタイムなつぶやきによる即時アナウンス
Twitterの爆発的な普及により,リアルタイムな「つぶやき」による顧客へのメッセージ伝達も強烈な威力を発揮するようになってきた。特に瞬時に特別な情報を伝えるのに最大の効果を発揮する。特にイノベータ,アーリーアダプター,IT系就業者等への情報発信にTwitterは欠かせない。またここでも,Twitterフォロアー獲得のためにマスメディアは新たな可能性を秘めている。

■ ブログスフィア(ブロガー・コミュニティ)の活用

ブロガーの影響力は日々強大になっており,特に一部ブロガーはマスメディアに匹敵するインフルエンサーとなりつつある。また日本人は世界で最もブログを愛する人種である。ブロガーとの最も効果的な交流方法は,ワールドワイドに分野ごとのアルファブロガーをリストアップし,直接個別にコンタクトをとり,敬意を持って接することだ。また記事化に関して制約をつけたりすることもご法度だ。誠実な企業姿勢こそがブロガーに最も評価,尊敬されるものだ。

■集客したユーザーをブランド・コミュニティに誘導

上記で集客したユーザーをブランド・コミュニティ(ブランドごとのプライベート・コミュニティ)に誘導し,企業との直接対話による継続的なリレーションシップを構築する。企業のプライベート・コミュニティは難易度が高く,成功のエッセンスを確実に実行していくことが重要だ。このノウハウに関しては 筆者ブログ にて7回連続で掲載しているのでぜひ閲覧してほしい。このブランド・コミュニティ構築に成功すると,競合企業にとっては大きな脅威であり障壁となる。

ここで重要なことは,ソーシャルメディアはその多くの機能を無料で使用できるということだ。従来の発想で言うと,かかるのは制作費であり,媒体料はほぼフリーなのだ。その結果,マスメディアと比較すると極めて安価に,世界中の人々とコミュニケーションを実現できる時代が到来したと言える。

しかしながらソーシャルメディアはもちろん万能ではない。世代や地域により浸透度に大きな差があることは当然バイアスとなる。ポイントはその使い道だ。

Sotionmediapromotion

1.「マスメディア」により,認知・集客を得る。【Atention - Interest】
2.「ソーシャルメディア」により,くちコミを得る。【Interest - Search】
3.店頭での接触という「第一の顧客接点」で,顧客の選択を得る。【Action-1】
4.自宅での使用という「第二の顧客接点」で,顧客の信頼を得る。【Action2】
5.「ブランド・コミュニティ」で体験を共有し,「継続的な顧客交流」を得る。【Share】

【】内には,電通の提唱するネット時代の消費行動プロセスを変形して当てはめてみた。

これはあくまで典型例であり,当然,プロモートするブランドやサービスの特性により多様な応用例があるだろう。

ただひとつ重要なことは,情報の選択権はすでに顧客サイドにあり,今までのようなシンプルな仕掛けは通用しなくなりつつあるということだ。


p.s.
大変遅ればせながら,ようやく斉藤個人でも,昨日からTwitterはじめました。
http://www.twitter.com/toru_saito
このブログや他誌コラムのメイキング(というか作りながらのつぶやき)も入っています。
.初心者に愛の手を。皆様からのフォロー,お待ちしております! (フォロー返し確実です)

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