PRの仕事に向いているのは、何学部出身の学生?
米国のPR業界メディア「PR Daily」に、「Do liberal arts students make better PR pros?」と題したブログ記事が掲載されました。この記事の筆者は、広報の学生よりも、リベラルアーツの学生の方が、PRのプロとして向いているのではないかと主張しています。日本ではそもそも、広報を勉強する学科やリベラルアーツを謳う大学は、米国と比較して多くはないので、この議論がずばり当てはまるとは思わないのですが、記事内に幾つか賛同するポイントがあったので、下記の通りピックアップしてみました。
Inquisitiveness is the key trait I found in good candidates
筆者が面接を通して、良い印象を受けた候補者は、「知的好奇心を持っている候補者」であると言っています。これには私も全く同感です。特にPR会社においては、この部分が業務を進めていく上で欠かせないポイントだと思います。なぜなら、多くのPR会社では、入社後にどのクライアントを担当するかは、自分では選べないことが多いからです。例えば、自分では、食品関連のクライアントを担当したいなと思っていても、IT関連のクライアントの担当になったり、といったことは一般的です。知的好奇心が旺盛な人は、どんなクライアントを担当することになっても、何かしら自分にとって面白いポイントをみつけて、楽しく仕事をしているように見えます。一方、そうでない場合、「『XXの分野が担当できればもっと楽しいのに』と思い続けながら、現状担当しているクライアントを嫌々ながら進めるために良い結果がでない」という負のスパイラルに陥っている例も多く見受けられます。
I can teach someone to "be social," to work with the client, to create a media list, to structure a pitch, read basic analytics and more. But I can't teach someone to want to know things just for the sake of knowing and learning something new. I can't teach someone to revel in the discovery process.
少し長いですが、引用2箇所目です。「クライアントへどうサポートするか、メディアリストをどのように作成するかなどは入社後に教えられるけれど、『ただ純粋な興味をもって新しいことを学ぶこと』を教えることはできない」と、筆者は言っています。 (全ては訳していません。また、意訳している箇所もあります)
これも、その通りだと思います。そして、PR会社では、業種も規模も様々なお客さんを担当することができるので、新しいことを知りたいという欲求が高い人には、楽しい職場だと思います。前述のとおり、日本ではそもそもPRやリベラルアーツを専攻する機会が少ないと思うのですが、学部を問わず「私は好奇心旺盛だ」という方は、是非PR業界をのぞいてみてください。色々な会社を深く知ることができて、楽しいですよ!