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「きゃりーぱみゅぱみゅ」でも噛まないで言えるようになる3つの方法

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「どうやったら噛まなくなりますか?」
 
ボイストレーニングのレッスンのとき、本当によく質問をいただきます。
 
「噛む」というのは、今や一般的に用いられていますが、舞台で役者が「セリフを噛む」という言い回しが変化したのではないでしょうか?もともとは舞台の用語のようです。
 
私のレッスン経験から言うと、噛む方というのは、たいてい頭の回転の速い人です。
 
とにかく、通常の人より矢継ぎ早に次のことが頭に浮かんでしまい、気持ちが先走ってしまう。そうすると言葉が早くなったり、次にしゃべることに感情が向かってしまい、現在しゃべっていることがはしょられてしまいます。そのときとたんに「噛んで」しまうのです。
 
以下3つの方法をとると、噛まなくなります。
 
1、ゆっくりしゃべる
 
あたりまえですが、ゆっくりしゃべれば噛みません。
「東京特許許可局」「摘出手術」「きゃりーぱみゅぱみゅ」など、意地悪と思えるほどいいにくい言葉は、普通のビジネススピーチには滅多に出てきません。それでもこのような言葉でも「これは本当に噛みそうだ」と思ったら、息を吸って、いつもの2倍遅く 話せばまず噛みません。噛み癖のある人は、たいてい早口ですので、それでも普通に聞こえます。聴き手は、「丁寧に話してくれているな」と思いますから安心してください。
 
2、ボリュームを上げる
 
横隔膜を使った発声方法(一般的に言う「腹から声を出す」という方法)を行えば、呼気がしっかりして言葉が上手くさばけるので、噛みません。
横隔膜のボイストレーニングが、まだ「発展途上」の方もおられるので、その場合は、自信がないからと言って小さい声でゴニョゴニョとごまかさない。
少しボリュームをあげて話す
ボリュームをあげようと意識することで、トレーニングが途中でも少しお腹が反応してくれます。トレーニングが出来てくれば、ボリュームを上げようと思わなくとも、しっかり話せるようになります。
 
3、分割する
 
一つの言葉を一挙に言い切らない。分割する。
例えば、「きゃりーぱみゅぱみゅ」でしたら「きゃりー」「ぱ」「みゅ」「ぱ」「みゅ」と、まずは、わざとらしいほどに分割して言ってみる。分割した言葉の頭にアクセントをつけるて言うのがコツ。数回言っているうちに、慣れてきますからアクセントを薄くして少し流してみる。人にばれない程度に分割しても自然に聞こえるようになります。

・舌筋を鍛える

1~3でも一般的には大丈夫ですが、さらに滑らかに良く話せるようになりたい場合は舌筋を鍛えるトレーニングをおこなってください。参照記事:舌筋を鍛える簡単なトレーニング方法 これで滑舌が良くなり歌にもプレゼンにも効果があります

 
 
基本は「間違えないように」「噛まないように」と考えるのではなくて、「丁寧にゆっくりしゃべる」と思ってください。
大事なのは、しゃべり手が「私、すごいでしょ!」となるのではなく、「聴き手に伝わること」です。聴き手がどういう気持ちで聞いているか思いやることです。
すこしゴツゴツしていても、丁寧に伝えることをすれば、そのほうが好感度が上がります。

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