三大紙によるオバマ演説の翻訳比較は勉強になるなあ
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はてな匿名ダイアリーにオバマ大統領就任演説の原文、そして、朝日、読売、毎日による翻訳文を列挙してまとめて下さっている方がいます(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)。 これは素晴らしい試み。
この種の演説は英文としては翻訳しにくい部類に属すると思いますが、三紙を比較してみると翻訳テクニックの勉強になります。三紙それぞれ良いところも悪いところもあるのですが、たとえば:
Forty-four Americans have now taken the presidential oath
(M)これまで、44人の米国人が大統領としての宣誓を行った。
(A)これで(私を含め)44人の米国人が大統領の宣誓をしたことになる。
(Y)これで44人の米国人が大統領就任宣誓を行った。
ちょっと微妙ですが、これに関しては毎日の誤訳(少なくとも誤解される表現)と言ってよいでしょう。現在完了形とnowのニュアンスが出ておらず、オバマが45人目のように取られてしまいます。そもそも、オバマが第44代大統領であるのは明らかなので、ここを間違えるのはちょっと不注意としか言いようがありません。他の部分では毎日の訳もうまいなと思える箇所もあるのですが。
あと、冒頭の"My fellow citizens:は、三紙とも「市民の皆さん」と訳してますが、普通「国民の皆さん」と訳さないでしょうか?細かい話ですが。
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