パソコンのケータイ化に期待したい
VAIO Type-P、一瞬ものすごく欲しくなりましたがすぐ冷めました。理由は、結局はWintelマシンであるということによります。買ったところで、今モバイル用に使っているThinkPad X60sとそれほど大きなエクスペリエンス上の差はないだろうという判断です(もちろん軽くはなりますが)。他のネットブック系マシンにあまり食指が動かないのも同じ理由です。
モバイル環境でWintelマシンを使っていて思うのは「やっぱりWintelってデスクトップ向けのプラットフォームなんだなー」ということです。出先でネットにアクセスしようと思っても、パソコン開けてハイバネからの復帰で10秒、ネット接続で30秒という世界です。過去に比べればものすごい進化ですが、真の意味でのコネクテッド・エクスペリエンスとは言えません。また、バッテリーの持ちの問題もあります。Mac環境はまた違うのかもしれませんが、軽量のマシンの選択肢がないのでこれまた問題外です。
そうなると、やはりモバイル用にはモバイル向けOSを搭載した機器ということになります。私が、今使っているケータイはWindows Mobile機(HTC)です。アプリケーションの立ち上げやネット接続性については満足、電池の持ちはぎりぎりOKという感じですが、画面をスクロールするのにちっこい画面のさらにちっこいスクロールバーをスタイラスで操作するというUIの洗練されなさ加減には参ってしまいます。
じゃあiPhone買えばいいじゃないかというのはまさにその通りなのですが、Macの(クローズ性と引き替えの)洗練性よりDOS/Vのカオスを好んでいた私としてはAndroidを待とうかなと思っているわけです。
さらに、iPhoneにしろ、Androidにしろ現行のケータイのハードでは大量文書入力は困難なので、結局、パソコンは持ち歩かなければなりません。
さて前置きが長くなりましたが、Androidを通常のネットブックマシンで稼働するという動きがあったりします(たとえばこちら)。また、iPhoneの次世代機で大型画面とキーボードがサポートされるというような噂もあるようです。このような最初からモバイル形態を想定したOSに基づくシステムであれば、出先で開ければすぐ動作、起動も軽くて、バッテリーも1日くらいは持ち、1台で文書入力、メール、電話、音楽プレーヤーのすべてをまかなえる理想のモバイル機ができるのではないかと思います。
今までは「ケータイをがんばってパソコンのようにする」というスマートフォンの動きが中心でしたが、これからは「パソコンをがんばってケータイのようにする」動きが顕著になってくるのではと思います。