クラウド・コンピューティングをどう定義するかで頭が痛いです
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今まで避けて通ってきたのですが、コンサルティング案件や媒体向け寄稿で「クラウド・コンピューティング」について触れざるを得ないケースが増えてきました。なんで今まで避けてきたかというと、以前のエントリーにも書いたように「クラウド・コンピューティング」の定義がはっきりしないからであります。
少なくともサーバ中心型であることは確かですが、グリッド、SaaS、ユーティリティ・コンピューティングなどとの違いはどこにあるのかというのは中々難しい問題です。自分的には今の所、これらの概念をずべて包含した、いわゆる、アンブレラ・タームであると理解していますが、最終的な原稿ではどう書くかはまだ思案中です。
現段階で、「クラウド・コンピューティング」について議論したり、セミナーに出たりする時には、「ここでの「クラウド・コンピューティングの定義って何ですか?」「グリッド、SaaS、ユーティリティ・コンピューティングなどとの違いは何ですか?」と率直に質問してみることが重要だと思います。正しいひとつの答があるわけではないですが、少なくとも話し手がその人なりの答をすぐに出せないようであれば、それ以降の議論をしてもあまり意味がないかと思います。
話し手の中でコンセプトの定義がはっきりしてないのに議論をしてしまうというのは、そのコンセプトが市場に出てまもない時にはありがちな話です。SOAの初期時代にも「これからのビジネスは製品中心ではなく、サービス中心型になる、だからSOAが大事だ」みたいなロジックの話をする人がいてびっくりしてしまったことがあります。SOAの「サービス」とサービス産業の「サービス」はかなり意味が違うんですけどね。
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